野球の見方が180度変わるセイバーメトリクス
データスタジアム
本書はスポーツのデータを集積し分析を行う(株)データスタジアムの企画編集。
野球ゲームなどでも優れた選手を選択する際の目安となる、打率や打点、本塁打。投手ならば防御率や、勝利数、奪三振数など、こうした明確な数字は記憶にも残りやすい。
実際に野球選手の多くは、こうした成績で査定され年棒へと置き換えられることが多いが、しかしながら必ずしもそれがチーム編成を考えた場合にベストな選択とは言えない。
そこで、これまでとはまったく異なるアプローチでの戦略補強を行うというのがセイバーメトリクスである。たとえば出塁率に目を向けてみるととても優れた選手がいる。ヒットで出塁しなくても、結果的にはベースを踏む確率の高い選手ということだ。つまりヒットと四死球で出塁することの価値は、数字的に見れば同等。セイバーメトリクス的な考えでは、総合的に出塁率が高い選手がよい選手ということになる。
このようにセイバーメトリクス的な考えならば、ちょっと違った見方で一味違うベースボールを観察できるかもしれない。
2008年3月22日刊
(三橋 智広)
出版元:宝島社
(掲載日:2012-10-12)
タグ:分析 セイバーメトリクス 野球
カテゴリ その他
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プロ野球 成功するスカウト術
牛込 惟浩
日本のプロ野球界では、1960年代から外国人選手を「助っ人」と呼ぶようになった。その頃、著者である牛込氏は大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)の球団通訳として外国人選手と関わっていたが、熱心な仕事ぶりを買われ、その後スカウトとして活躍することとなる。
プロ野球の勝負を盛り上げてくれる外国人選手は、正にチームの「助っ人」である。現在は各球団に外国人の主力選手が名を連ねているが、当時は外国人選手を獲得するためのネットワークも少なく、スカウトとして活動し始めた頃は選手の情報集めや、交渉は非常に困難だったそうだ。さらに、著者は野球の経験もなければ専門的な知識もほとんどなく、通訳とスカウト業務をする中でその知識を得ていき、人脈を広げ、選手やスタッフへの細かい気配り・心配りで信頼を得ていった。
著者は、別の仕事でアメリカに行っても、車で5~6時間程度の距離に目にかけている選手やお世話になっている人がいれば、足を運んで先方に会いに行ったという。これは1つの例だが、こういった努力が身を結んで、数々の名選手を球団の助っ人として獲得し、結果を残してきた。
どの職業でも、よい仕事をして結果につなげるには相手への気配りや身を削ってでも相手のために動く積極性、何より熱意が必要になる。本書はこれらの大切さを教えてくれる。
日本のスポーツ界で、トップレベルの「勝負の世界」の舞台裏を支えた著者の経験や思想を、われわれも仕事で活かすことができれば、結果につなげるための財産となるだろう。
(山村 聡)
出版元:宝島社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:野球 スカウト
カテゴリ 人生
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野球の見方が180度変わるセイバーメトリクス
データスタジアム
本書の題名でもある「セイバーメトリクス」という言葉をご存知だろうか?
これは野球における選手やチームのデータを統計学の視点から見つめ直し、新しい評価法や戦略術を生み出す学問である。
野球では、打率や防御率といった数字で成績が表される。選手の評価も数字上の成績で行われる事が多い。打率3割の打者、防御率1点台の投手など、その数字が評価基準となる。つまり、10回打席に立って3回ヒットを打てる打者は好打者。9回を投げて2点も取られることがほとんどない投手は好投手なのである。シーズンを通じたその結果で、首位打者や打点王、最多勝などの表彰が行われるのだが、あなたがチームの監督ならば、どういった観点で選手を評価するだろうか。 打率3割のバッターが同じ10打数3安打でも、打ち損じたボールが外野手の前に落ちたヒットであれ、特大のホームランであれ、1安打として計算される。これでは正確に選手を評価できないのではないか、より公平なデータの取り方はないか、といった考えがセイバーメトリクスを生み出した。
フォアボールを多く選んで出塁できる打者、長打を打つ確率が高い打者、少ない投球で三振を奪える投手、ホームランを打たれにくい投手など、セイバーメトリクスの視点では様々な角度から野球を見ることができる。野球経験者の私でさえ、その細かい分析には驚いた。メジャーリーグの強豪チームが選手評価の方法として取り入れたのもうなずける。
しかし、セイバーメトリクスはまだまだ発展途中の学問で、課題も多いのだという。例えば投打の分析はある程度行えるが、守備に関してはそれが難しい。エラーやファインプレーは、守備位置やシチュエーションによっても変わるからだ。
本書は2007年の日本プロ野球の記録を基にそれぞれの数値を算出しているが、数字だけでも野球の奥深さが垣間見えてくる。もちろん、筋書きのないドラマと言われるのも野球で、全てが公式や数字で片付けられるものではない。ただ、この様なより深いデータを知ることでオフシーズンの選手の移籍に関する動向など、その選手の成績と評価が相応なものかといったことも考察することができる。従来の評価だけでは見えない部分もセイバーメトリクスで比べることができるので、より優秀な選手を見つけ出すことができ、チーム運営にも効果的だ。
監督のあなたにはセイバーメトリクスを用いて、お気に入りの選手を見つけ出してもらいたい。野球にあまり関心がなかった方にも、ぜひ一度手にとってみてもらいたい一冊だ。
(山村 聡)
出版元:宝島社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:データ分析
カテゴリ その他
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すごい筋肉貯金 「ながら筋トレ」で死ぬまで歩ける筋肉を貯める方法
谷本 道哉
現在、男性の平均寿命は81歳、女性の平均寿命は87歳となり、人生100年時代と言われています。また、iPS細胞や再生医療の技術の進歩により、平均寿命がさらに伸びると予想されています。昨今、60歳以上の人口の増加や、少子化(2019年の出生率が90万人を割り67万人)により、ますます大人が健康に気を遣う時代になっていくと予想されます。そのため、筋肉貯金が必要であることがこの書籍から分かります。
高齢者では、ふいな転倒をしたが故に入院生活を余儀なくされ、寝たきり生活も考えられます。他にも、心不全・脳梗塞・がん・慢性閉そく性肺疾患など内科的疾患を患うことも考えられます。しかし、これらは筋力があることで発症率が低下すると報告されています。また年齢を重ねることで考えられる病気として、認知症が挙げられます。この認知症の予防や進行防止に筋トレが効果があると教えてくれます。
運動習慣のない方に「運動」と伝えると、経験がないという理由で敬遠されがちです。しかし、70歳や80歳になっても筋トレを行うと筋肉は増えます。そして、身体の筋肉を作るには運動ももちろんですが、栄養(食事)も大切です。この書籍では食事についても最新知見が盛り込まれており、高齢のクライアントの方にも知ってもらいたいと感じる情報が沢山あります。
私の地元は田舎町で、母も後期高齢者の域に達しています。この本を読みながら、母は大丈夫かと心配をしています。母も決して運動をするタイプではなく田舎ならではの車社会で生活しています。書籍は運動初心者でも読みやすいため、プレゼントして長生きしてもらいたいと切に願っています。
やはり、第三者(薬やヘルパーさん)の力を借りて生活するよりも、自分の足で歩いてイキイキと生活を楽しみたいです。運動指導者として、クライアント自ら考えて積極的に健康に近づくためのお手伝いをしたいですね。
(中地 圭太)
出版元:宝島社
(掲載日:2020-02-25)
タグ:トレーニング
カテゴリ トレーニング
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スポーツ科学・入門 スポーツの新たな可能性を再発見する
別冊宝島編集部
この本は、1991年に同社から出版された別冊宝島『スポーツ科学・読本』の改訂版である。9年前に出版された前書とは基本的に同じだが、今読んでもスポーツ科学入門編としてはなんら遜色ない。稲垣正浩・日本体育大学教授が語る「誰も語らなかった、スポーツ史の真実」は、一読の価値あり。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:宝島社
(掲載日:2000-03-10)
タグ:スポーツ科学
カテゴリ スポーツ科学
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操作・再生される人体!
生命倫理の論議が科学の発展に追いついていけない状況にある現在、我々はクローン技術などの生命工学とどのように接していくべきなのだろうか。この本では、生命工学を、人工臓器、死体ビジネスといったおどろおどろしいものとして描き出すことで、「神の領域」に入ろうとする時代に警鐘を鳴らしている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:宝島社
(掲載日:2001-12-10)
タグ:生命工学
カテゴリ 身体
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