DVDでみるアスレチック・マッサージの実際
栗山 節郎 後藤 修司 内田 真弘
南江堂では1993年『アスレチック・マッサージの実際』(栗山節郎、村井貞夫、本間暁美著)を刊行しているが、今回は新たに機能解剖学、運動学などの図表も豊富に使い、整形外科学、リハビリテーション医学などの視点からもアプローチされている。
第Ⅰ部アスレチック・マッサージの基本事項、第Ⅱ部リハビリテーションの基礎知識、第Ⅲ部アスレチック・マッサージの基本手技、第Ⅳ部全身・局所マッサージと他の療法との併用、第Ⅴ部部位別アスレチック・マッサージ、第Ⅵ部アスレチック・マッサージの応用、第Ⅶ部PNFテクニックの項目に分かれているが、とくに第Ⅵ部のアスレチック・マッサージの応用では、種目別(15競技)の特徴を踏まえた施術のポイントや方法が紹介されており、スポーツ現場で実践的に使えるようマッサージのポイントとしてまとめられているのも読者にはうれしい。
実に200点を超える写真のみならず付属のDVD(100分)により、写真ではわかりにくい部分もわかりやすく解説されている。これからアスレチック・マッサージを勉強したい人にもおすすめの実践書。
2008年11月10日刊
(田口 久美子)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-13)
タグ:マッサージ
カテゴリ スポーツ医科学
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ブラッド・ウォーカー ストレッチングと筋の解剖
栗山 節郎 川島 敏生
「ブラッド・ウォーカー」は原書(2007)の著者のこと。表紙に収録図の一部が掲載されているが、見てのとおり、ストレッチングの図に筋が丹念に描かれている。そして、各ストレッチング図には、方法、ストレッチされている筋、効果的なスポーツ、効果的なスポーツ傷害、よくある問題と正しいストレッチングの注意点、追加するとよいストレッチの6項目が記されている。
著者は冒頭こう述べる。
「本書は運動選手とフィットネスの専門家のための図解的な参考書となることを意図しており、ストレッチングの基本と柔軟性の解剖学および生理学についての理論的情報と、114種類の個別のストレッチング運動の実践的なやり方をバランスよく読者に示すものである」
今回このコーナーで紹介している『リハビリテーションのための解剖学』もそうだが、近年、イラストレーションのレベルが画像分析の進歩とともに随分高くなってきたと思われる。「動き」や「動作」「機能」についての関心が高まるにつれ、ビジュアル情報への要求も高まってきた。本書はストレッチングを通じて、筋の解剖を学ぶうえで大いに参考になる。
(清家 輝文)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-13)
タグ:ストレッチング
カテゴリ 身体
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新・ストレッチングの実際
栗山 節郎 川島 敏生
一言でストレッチといっても、セルフストレッチやパートナーストレッチ、スタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、PNFストレッチなど様々な種類に分類される。
本書では、主に障害予防のためのセルフストレッチとパートナーストレッチ、そしてリハビリのPNFなどに代表されるファシリテーションストレッチについて書かれている。
スポーツ障害別に必要なストレッチ方法の紹介があり、またスポーツ競技別にもストレッチ方法が分類されているため、トレーナーやコーチにとっては、どのストレッチが何のために必要なのかがわかりやすくなっているのも特徴である。また、豊富な写真で解説があり、ストレッチされる部分は破線で表示され、より一層理解しやすくなっている。
解剖学、生理学からもストレッチを論じており、ストレッチについての総括的な1冊である。
(久保田 和稔)
出版元:南江堂
(掲載日:2013-04-11)
タグ:ストレッチング
カテゴリ ストレッチング
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DVDで見るテーピングの実際
栗山 節郎 川島 敏生
テーピングの教本は今までにもたくさん出版されてきました。それらのほとんどがアメリカのスポーツ、とくにアメリカンフットボール選手、バスケットボール選手を対象にした使用法をまとめた教本です。彼らのような巨漢の選手の体格や強度、競技特性を知らなければ、そこで紹介されているテーピングの巻き方はその選手たちにとってよくても、日本人にとって適切とは言えません。
今回の栗山先生と川島先生の著書では、本書では身体の機能を考慮してテーピング法を再考し、テーピングのあり方が紹介されています。現場で活躍するトレーナーによってよき指標となることでしょう。
(比佐 仁)
出版元:南江堂
(掲載日:2007-11-10)
タグ:テーピング
カテゴリ アスレティックトレーニング
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ストレッチングの実際
栗山 節郎 山田 保
先日、ある目的でここ5〜6年の体育・スポーツに関する新聞の切り抜きにひと通り目を通した。そこで1つ気がついたのは、1980年頃はエアロビクスの記事が目立ち、1981年頃になるとストレッチングが盛んに取り上げられるようになる。スポーツ外傷・障害に関する記事は、この2〜3年で急激に各紙に頻出するようになる。丁寧にその数を拾い、表にして示せば面白いデータになるだろう。
新聞記事のみならず、ストレッチングは、単行本として日本で何冊も出ている。身近に10冊くらいはあるから、すでにその倍は出ているだろうし、ブックレット、パンフレットなどと合わせると、大変な数になるだろう。そういう状況からいえば、何を今さらのストレッチングの本である。
だが、ストレッチング・ブームもひとまず落ち着き、それだけ実践者も増えた結果、人それぞれ冷静にストレッチングをみることができるようなったともいえるだろう。T.J.ブックスの最新刊『トータル・ボディ・トレーニング』で、ドミンゲス博士は次のように述べている。「誰でも柔軟性に富んだからだになりたいと望んでおり、ある程度の可動性は、望ましくもあり有益でもあることはいうまでもない。……問題は、柔軟すぎると、かえって害をもたらす危険性があるということである。……柔軟性は、それ自体を目的とするべきではなく、筋力強化とそのトレーニングの結果として備わるべきである。……問題は、柔軟性をコントロールできる筋力を備えていない柔軟性はケガを招くということである」
こういう指摘は、実はつい最近出てきたものではない。ストレッチング・ブームの最中でもいわれてきた。少し考えると、その指摘はあまりにも当然である。しかし、だからといって、ストレッチングの価値が貶められるものではない。少しよければ全部よし、少し悪ければすべて悪しではなく、よい点はよい点として活用し、それ以上の“幻想”を抱かないことである。この『ストレッチングの実際』でも「ストレッチングによって得られる体の柔軟性は、いわゆる“体力”の一部であり、他の能力、すなわち、筋力、敏捷性、平衡能力、協応性、持久力など総合的な体力も高めることが必要であることを忘れず、そのうえでストレッチングを正しく活用して安全で楽しいスポーツライフを、また健康な身体と生活を得られることを期待する」(はしがきより)、ただ単に関節を柔らかくしたのでは意味がない。全身のすべての関節を柔らかくしてしまっては十分な筋力が発揮できない」(P3「柔軟性とは」より)と述べられている。
ブームの発端から約5年を経てスポーツドクターと体育専門家によってまとめられた本だけあって、この本はストレッチングを通じてスポーツ外傷・障害についても学べるようになっている。いや、むしろ、これだけストレッチングの本が出てしまった今日、その部分こそ、この本の根幹であるといいたくなる。主な目次は例によって別の欄に掲げたが、全体は大きく4つに分けられ、前半はストレッチングに関連する医学と科学について、後半はストレッチングの実際、つまり方法がまとめられている。Iの「ストレッチングの基礎知識」でも、IIの「ストレッチングの必要なスポーツ傷害」でも、中心はスポーツ整形外科的観点であるのが本書の特徴である。解剖・生理はもとより、各部位に生じるスポーツ外傷・障害について、ひと通りの知識が得られる。たとえば、下肢の膝関節の項では、解剖から始まり、膝のスポーツ傷害として半月損傷、靭帯損傷、膝伸展装置の傷害、膝関節周囲の腱炎が説明されている。ケガが生じたときの救急処置についても簡単だが、必要なことは記されている。そして、本文中、参照すべき実際のストレッチングやその他の項目について、→24頁のように示されているため、実用性は非常に高い。実技を伴うものを本によって表現するには、難しさと反対に工夫ひとつで映像よりわかりやすくなる利点もある。最近の本にはその工夫が目立つが、これもビデオの普及に対し、著者と編集者が心を砕いて「本の世界」を高めようとしている反映だろう。「坐位での大腿四頭筋のストレッチング」(P61)で「注意点」として「なお上体を後ろへたおすときは膝を曲げている側の股関節が伸びるようにするとよい。つまりこの側の“ズボンのシワを伸ばすような気持”で行うとよい」という表現は、動作に具体性を持たせる意味でとても有効であり、こういった1行にも著者の苦心のあと、あるいは現場経験、指導経験の豊富さがうかがえる。
「ボブ・アンダーソンによってストレッチングの概念の系統化がなされて以来、わが国においてもストレッチングに関わる多くの出版物が紹介されてきた。これらの本はいずれもたいへん有用なものであるが、トレーニングを指導する立場の者にとっては医学的・生理学的な面からの解説の必要性を感じていた」(あとがきより)という言葉通りの本である。いろいろ教えられる1冊だ。「またストレッチングの本か」とうっちゃっておくのはもったいない。
主な目次
I ストレッチングについての基礎知識
1. ストレッチングの科学
2. 正しいストレッチングの方法
3. リハビリテーションとしてのストレッチング
4. スポーツ傷害
II ストレッチングの必要なスポーツ傷害
1. 下肢
2. 躯幹
3. 上肢
III ストレッチングの基本動作
1. 下肢のストレッチング
2. 躯幹部のストレッチング
3. 上肢のストレッチング
IV 種目別ストレッチング
(清家 輝文)
出版元:南江堂
(掲載日:1986-11-10)
タグ:ストレッチング
カテゴリ スポーツ医科学
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実践アスレチックリハビリテーション Text&CD-ROM
栗山 節郎 川島 敏生
アスレティックリハビリテーションの基礎から部位別疾患、その手技まで豊富な写真で書籍で紹介されているのみならず、150以上の部位別疾患プロトコルと手技の動画が収められたCDが付属されている実践書。
(月刊トレーニング・ジャーナル)
出版元:南江堂
(掲載日:2006-02-10)
タグ:アスレティックリハビリテーション
カテゴリ スポーツ医科学
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DVDでみるアスレチック・マッサージの実際
栗山 節郎 後藤 修司
本書による定義では「athletic massageとは、スポーツ選手を対象として行うマッサージのことであり、一般的には“スポーツ・マッサージ”と呼んでいる」。ウォーミングアップの補助、コンディションの調整、疲労回復、スポーツ外傷・障害の予防と治療に用いられる。
基本事項、基礎知識、基本手技、全身・局所マッサージと他の療法との併用、部位別、応用、PNFテクニックの7部構成であり、DVDによる動画による解説も含まれる。マッサージに関しては手技を網羅し、全身にわたって、簡潔ながら要所を押さえた解説が行われている。写真を使った手技の解説では、矢印などを多用して、どのような動かし方をするか、ポイントがわかるように工夫されている。
なお、マッサージの解説に留まらず、部位ごとにバイオメカニクス的および解剖学的な解説が入り、スポーツ障害についても押さえてある。スポーツ種目ごとに求められるマッサージも解説されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2009-02-10)
タグ:マッサージ
カテゴリ コンディショニング
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ブラッド・ウォーカー ストレッチングと筋の解剖
Brad Walker 栗山 節郎 川島 敏生
手書きのイラストで、ストレッチングをしている様子をスケッチし、透過するような表現で筋肉を描いているのが特徴。Brad Walker による原著The Anatomy of Stretching を翻訳したものである。
本書は、まず柔軟性とは何か、ストレッチングとは何か、そのメリットや種類、安全に行うための原則などについて簡潔に解説している。そして、部位ごとのストレッチングが、1 つのストレッチングについて 1 ページを使って紹介される。解剖学的な解説とともに、方法や注意点、さらに関連するスポーツ傷害、スポーツの種目なども盛り込まれている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2009-08-10)
タグ:ストレッチング
カテゴリ 身体
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