スポーツ選手のためのリハビリテーション研究会
代表挨拶



 当研究会は、スポーツ医・科学の現場に関わる者が集い、最新のスポーツ医療の情報交換や現状認識のため、約2年間の準備期間の後、顧問の先生方を始めとする諸先生方のご指導のもと1983年に正式発足しました。今年度で25年目を迎えますが、その間、先代の代表をはじめ貴重な講演を賜った講師の先生、会の運営に尽力された方々、そして何よりも「スポーツ選手のためのリハビリテーション」に関わっている会員の皆様のお力により、四半世紀の道のりを歩んで来ました。その歴史の重さを実感するとともに、関係諸氏に感謝いたします。

  さて、私が当研究会に入会した当時は、アスレティックトレーナー(AT)の制度もなく、オリンピックに帯同するトレーナーは、どのような医療資格を有していてもマッサーと称される時代でした。その中で当会は、ケガで悩む選手に対し何ができるかを真剣に考える人たちの集まりであったのを今でも鮮明に想い出します。スポーツ選手に関わる柔道整復師や理学療法士、鍼灸・マッサージ師、学校の教員の方たちが職域を越えて参加し、ケガをした選手の競技復帰やケガの予防について、真剣に悩み情報交換ができる場で、当時そういった研究会は他にはなかったと思います。

  時は進み、現在、スポーツ選手に関わる人たちは、理学療法士や柔道整復師、鍼灸・マッサージ師、学校の教員だけでなく、NATAのATC、日体協公認AT、スポーツ栄養士、ストレングスコーチ、プロ・コーチなど、実にさまざまな職種の人が増えてきました。各職種の方々に接する度に、その知識や技術の向上のため、日々研鑽を積まれていることに頭が下がる思いです。その意味でも、当会は、スポーツ選手に関わるさまざまな業種の人たちが今以上に集い、職域を越えて選手をサポートするための情報交換ができる場であり続けたいと思います。

  当会が歩んできた四半世紀は非常に長い道のりと言えます。創始者たちの熱き想いは、時間が経過し次代に引き継がれるたびに少しずつ型を変え、この数年は、決められた会の事業を何とかこなすことに労力を割かれ、結果として会員の皆様にとって魅力ある会に育っていなかったという感は否めません。現在のスポーツ選手を取り巻く環境は、当会発足時に比べ向上したとは言えますが、多くの職種や団体がそれぞれの立場で独自に活動しています。当会が目指してきたことは、スポーツに関わる多くの人たちが職域を越えて情報交換し、スポーツ選手のために我々がサポートできる能力を高めることであり、主役はあくまでのスポーツ選手です。この原点に立ち返り、今後の会のあり方をもう一度考え直す時期に来ていると考えています。

  今年度は、先人が築き上げた良き体制を踏襲し、“スポーツ選手のために”という軸心を守りつつも、時代の変化やニーズに合わせた新体制を構築する年と位置づけます。組織の体制、講習会や研修会の事業内容の見直し、事務局機能の簡略化等、やるべき事は多く、一時的に会員の皆様にご迷惑をおかけする事があるかと思いますが、当会の新たな一歩が正常に踏み出せるよう新役員一同、熱意を持って活動させていただきますので、今後とも宜しくお願い致します。


                        
スポーツ選手のためのリハビリテーション研究会代表
加賀谷善教