骨格筋ハンドブック 機能解剖からエクササイズまで一目でわかる
クリス ジャ-メイ 野村 嶬
サブタイトルに「機能解剖からエクササイズまで一目でわかる」とあるように、見開いた左右の両ページにその筋の図、起始停止、作用、支配神経、主要な機能運動、またその筋のストレッチや筋力増強エクササイズなどがわかりやすく記載されている。
訳者も述べているように、トレーナーやPT、柔道整復師などを目指す方にとっては非常に理解しやすいだろう。とくに記載されているストレッチを実践するとその場でその筋の感覚を体感しやすいため、頭だけの理解にならないですむことが非常に有益だろう。私自身、解剖学を学ぶために最初に購入した本はかなり専門的で、理解する手間が結構かかっていた。
また入門書としてだけではなく、エクササイズやストレッチの部分では読者自身のレベルアップにつながる箇所も多い。それは探究心がより強ければ強いほど記載されている部分以外に気づくことが多々あるだろう。そういった箇所が多いほど、購入初期以降も見返すことによって自身次第で応用編にもなりうる本である。
(河田 大輔)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-01-18)
タグ:筋 入門 ストレッチ 解剖学
カテゴリ スポーツ医学
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コンパクト生化学
大久保 岩男 賀佐 伸省
生化学というと難解な学問と感じる方も多いかもしれないが、身体運動を考える上では避けて通ることはできない。この書籍は純粋な生化学というよりも代謝、臓器やガン、免疫における生化学、解剖学、生理学と幅を広げて解説している。イラストなども比較的多く、生化学を多方面から理解できる作りになっている。
名称にコンパクトとあるが基本的な内容は網羅されており、決してコンパクトという印象はない。初期の資料としても十分に役に立つ。
これらの書籍はもちろん内容をすべて記憶できればそれに越したことはないが、必要になったときにどこに記述があるかを思い出し、確認をするという辞典のような使い方をするのも1つの使い方ではないだろうか。
受験のための勉強ではないので単に記憶だけしても、本質を理解していなければ応用力もついてこない。一度ではなく、二度三度と見ることにより、より理解が深まったり、またはさらなる解釈がひらめいたりしてくる。
基礎医学に分類される生化学は研究者だけでなく、現場で指導しているコーチも理解しておくべき内容だ。これが理解できればまた違ったトレーニングを見いだすことができるかもしれない。
(澤野 博)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-02-07)
タグ:生化学 入門
カテゴリ スポーツ医科学
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ナショナルチ-ムドクタ-・トレ-ナ-が書いた種目別スポ-ツ障害の診療
林 光俊 岩崎 由純
他種目の特性や傷害の理解に
周知のとおり、日本体育協会公認アスレティックトレーナー資格試験は新卒学生にとっては難関資格となっている。受験初年度で全科目合格することは至難の業である。それは医療系国家資格の既得者が受験した場合も例外ではない。筆者の双方の受験経験からの見解だが、アメリカのNATA公認資格試験よりも試験としての難易度は高い、と言えるだろう。その要因はさまざまだが、「専門競技」と「専門外競技」という概念が試験の中に織り込まれていることもそのひとつに数えられる。各競技に共通するベースの部分や専門種目に関することだけではなく、ほかのさまざまな種目の競技特性や、好発する傷害について詳しく理解し、検定員からの質問に明確に答える必要があるのだ。これは試験の客観性維持を困難にする側面もあるが、トレーナー教育として含むべき要素である。その学習に取り組むうえで必携となるのが、今回ご紹介する本書である。
本書は各競技種目別スポーツ外傷・障害について、ナショナルチームドクターとトレーナーの方々が中心になって執筆されたものである。競技ごとにドクター編とトレーナー編に分類され、それぞれの立場からのトップアスリートへの取り組みをみることができる。これは非常に興味深く、貴重な情報である。走る、跳ぶ、投げる、切り返す、当たるなど、スポーツの基本となる動作に関しては各競技共通項となることが多く、機能解剖や傷害発生機序の知識などで応用の利く部分も少なくはない。しかし、各競技特有の傷害や対処法の中には、目から鱗が落ちることも多いのだ。
できるだけ多種の競技に触れる
日本のトレーナー教育の現状では、単一競技での実習がまだまだ多く、多競技に関わるチャンスが少ないように見受けられる。しかし、コンディショニングが中心になる野球のような競技と、外傷への対応が頻繁に求められるラグビーのような競技では、トレーナーの活動内容も大きく変わってくる。特定競技に関わることを、トレーナーとしてのモチベーションや自己実現の根幹にしている学生も多いだろうが、学生トレーナーとしてはさまざまな形のトレーナー活動に触れるべきだろう。自分の専門競技に戻ることがゴールであったとしても、教育課程ではトレーナーとしてのクロストレーニング、クロスエデュケーションが必要だ。他競技に関わることで、知識や経験の幅が広がることはもちろん、自分の専門競技へ応用できることが少なくないのである。
本書に含まれるすべての競技での活動経験を積むのは非常に困難だろうが、できるだけ多種の競技に触れたうえで、疑似体験する意識で本書を読み解けば、トレーナーとして懐がぐっと深くなり、今年度より新カリキュラムになる日本体育協会公認アスレティックトレーナーの資格試験も怖くなくなる! …はずである。
林光俊 編集主幹、岩崎由純 編集
(山根 太治)
出版元:南江堂
(掲載日:2007-05-10)
タグ:アスレティックトレーニング スポーツドクター
カテゴリ スポーツ医科学
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学校における運動器検診ハンドブック
「運動器の10年」日本委員会 武藤 芳照 柏口 新二 内尾 祐司
「運動器の10年」日本委員会が監修、編集は武藤芳照・東京大学大学院教授、柏口新二・東京厚生年金病院部長、内尾祐司・島根大学教授。副題の『発育期のスポーツ傷害予防』にもあるように、ジュニア期のスポーツの現場での傷害は後を絶たない。指導者、保護者、本人の認識不足もあるが、いずれも子どもの発育発達に見合うスポーツ指導が行われていないということではなだろうか。本書を監修した日本委員会では、予防と教育の立場から、2005年度より「学校における運動器検診体制の整備・充実モデル事業」を継続し、北海道、京都府、徳島県、島根県の4地域での調査や研究を推進し、2007年度からは新潟県、宮崎県も加わり全国6地域での活動が展開されているそうだ。
そのなかで本事業の目標は「学校における運動器検診体制を整備、充実することにより、児童、生徒のスポーツ傷害や運動機能障害を早く発見し、適切な指導・教育・治療を施し、心身ともに健全な成長・発達に結びつけること」と定め、本書はそれに賛同する方々の連携や、協力関係を最大限に活用して構成、執筆が行われた内容になっている。(M)
2007年11月25日刊
(三橋 智広)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-12)
タグ:運動器検診
カテゴリ 医学
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骨格筋ハンドブック
Chris Jarmey 野村 嶬 藤川 孝満
人のからだの障害に対して、骨格筋の知識は必要不可欠である。本書はスポーツやエクササイズを行う重要な役割を果たす主要な骨格筋について役に立つ情報を見開きで紹介していく携帯書である。副題は『機能解剖からエクササイズまで一目でわかる』で、訳者は野村嶬・京都大学大学院教授や、藤川孝満・藍野大学教授。
内容は整形外科医や、PT、OT、柔道整復師、トレーナーを目指す人たちのために人体の運動器系の学習や、骨格筋の内容を整理しており、全カラーページの絵で身体の各部位を説明し、各部位のセルフストレッチも紹介している。より現場で活かされる内容である。
見開きページ単位で構成されているが、左頁には個々の骨格筋の全体像とその付着(起始と停止)を図解し、右頁には筋の名称の由来、起始、停止、支配神経、作用、主要な機能運動や問題点を記述。訳者も「本書は入職して日の浅い臨床家には確認のハンドブックとして、ベテランの臨床家には患者への説明の際の資料として臨床の現場で役立つことを願っている」と述べている。
手元にあれば安心の一冊。是非現場で活用していただきたい。
Chris Jarmey著、野村嶬、藤川孝満訳
2007年11月15日刊
(三橋 智広)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-12)
タグ:筋 解剖 機能解剖
カテゴリ スポーツ医学
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誰でもわかる動作分析 私もこれで理解できました
小島 正義
この本の著者である小島氏の職業は作業療法士。小島氏は「まえがき」で、地球上の生物は、「ある法則」に基づいて動いており、生物の動きはその「ある法則」で説明できると言う。ただ、物理学や運動学、人間工学の用語を用いると、とたんに難解になる。
そこで簡単に「よりわかりやすく」理解できるようにまとめられたのがこの本である。たしかに読み進めていくと、頁を専門用語が埋めることもなく、実にわかりやすく、イラストを豊富に使い、身近な事柄を例にあげて説明されている。たとえば、ハンマー投げと砲丸投げの動作からわかった「反対の法則」など、思わず、「なるほど」とうなずいてしまう。
序章と最終章を含め、全11章でまとめられ、各章の最後には、まとめが記されている。さらに「実習」の頁があり、読むだけでなく、実際にその法則や動作を体感することもできる。スポーツの動作解析というよりも、小島氏が作業療法士という立場から、人間の動作という点に重点を置いているため、介護やリハビリ、高齢者の動きといった面から説明されている。
動作分析を読み解く「法則」を理解すると、日常の動きだけでなく、もちろんスポーツ動作も理解できる。スポーツの指導にも活かせる。「動作分析は、むずかしそうで……」という方。「私もこれで理解できました!」
2008年9月10日刊
(田口 久美子)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-13)
タグ:動作分析
カテゴリ スポーツ医科学
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DVDでみるアスレチック・マッサージの実際
栗山 節郎 後藤 修司 内田 真弘
南江堂では1993年『アスレチック・マッサージの実際』(栗山節郎、村井貞夫、本間暁美著)を刊行しているが、今回は新たに機能解剖学、運動学などの図表も豊富に使い、整形外科学、リハビリテーション医学などの視点からもアプローチされている。
第Ⅰ部アスレチック・マッサージの基本事項、第Ⅱ部リハビリテーションの基礎知識、第Ⅲ部アスレチック・マッサージの基本手技、第Ⅳ部全身・局所マッサージと他の療法との併用、第Ⅴ部部位別アスレチック・マッサージ、第Ⅵ部アスレチック・マッサージの応用、第Ⅶ部PNFテクニックの項目に分かれているが、とくに第Ⅵ部のアスレチック・マッサージの応用では、種目別(15競技)の特徴を踏まえた施術のポイントや方法が紹介されており、スポーツ現場で実践的に使えるようマッサージのポイントとしてまとめられているのも読者にはうれしい。
実に200点を超える写真のみならず付属のDVD(100分)により、写真ではわかりにくい部分もわかりやすく解説されている。これからアスレチック・マッサージを勉強したい人にもおすすめの実践書。
2008年11月10日刊
(田口 久美子)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-13)
タグ:マッサージ
カテゴリ スポーツ医科学
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ブラッド・ウォーカー ストレッチングと筋の解剖
栗山 節郎 川島 敏生
「ブラッド・ウォーカー」は原書(2007)の著者のこと。表紙に収録図の一部が掲載されているが、見てのとおり、ストレッチングの図に筋が丹念に描かれている。そして、各ストレッチング図には、方法、ストレッチされている筋、効果的なスポーツ、効果的なスポーツ傷害、よくある問題と正しいストレッチングの注意点、追加するとよいストレッチの6項目が記されている。
著者は冒頭こう述べる。
「本書は運動選手とフィットネスの専門家のための図解的な参考書となることを意図しており、ストレッチングの基本と柔軟性の解剖学および生理学についての理論的情報と、114種類の個別のストレッチング運動の実践的なやり方をバランスよく読者に示すものである」
今回このコーナーで紹介している『リハビリテーションのための解剖学』もそうだが、近年、イラストレーションのレベルが画像分析の進歩とともに随分高くなってきたと思われる。「動き」や「動作」「機能」についての関心が高まるにつれ、ビジュアル情報への要求も高まってきた。本書はストレッチングを通じて、筋の解剖を学ぶうえで大いに参考になる。
(清家 輝文)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-13)
タグ:ストレッチング
カテゴリ 身体
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医の倫理と法 その基礎知識
森岡 恭彦
体で育む、体育
体育は“体で育む”と読みたい。そのほうが“体を育む”より生命の根源に近いところに触れられそうな気がするのである。
そもそも人が運動をするのは、そこに“心地よく感じる”何かがあるからだ。競技での成功を目指して、健康のため、あるいは痩身を決意してなどなど、運動やスポーツを行う目的や動機は人それぞれだろう。しかし1つ“気持ちよい”という身体の感覚が、もっと根本的な動機として皆にあるのではないだろうか。
汗を流してスポーツすることだけではない
この“快感”という身体感覚を頼りに、“体で育む”ことのできることは何かと考えてみると、せっせと汗を流してスポーツすることだけが体育の範疇(本質)ではないということに考えがたどり着く。もっと多様な身体活動、あるいはもっと幅広い身体状況の(たとえば何らかの理由により動くことが困難な)人たちを対象にできる可能性が体育にはあって、たとえば“伸びをする”ことや“触れてみる”ことだけでも、体育の授業は成り立つのではないかとさえ私には思えるのである。
体力には限界があり、命にも限界がある。体力をつけるため、あるいは維持するために運動をすることはQOLの向上に望ましいというのを否定するつもりはさらさらないが、人はいずれ老化し、不可逆的な病に罹ることさえある。失われていく機能を取り戻すことに限界はおのずと存在するのである。
しかし、たとえ歩けなくなったとしても、家族と手を握り合うことで、あるいは介護者の優しい手技や言葉に触れることで“気持ちよい”を体感することは可能であろうし、またその身体感覚をとおして互いの“体で”何かを“育む”ことができるのではないだろうか。それゆえ体育とは、命をより積極的に生きるための手助けができるもので、人は命ある限り体育を行うことが可能であると考えることもできよう。
そんなことを考えながら体育教師として日々学生と接しているわけだが、しかしながら“命ある限り”などといいつつ、そもそも何をもって生命の始まりとし、何をもって生と死を区別するのか、あるいはまた、自らの意思を表すことや外界からの刺激に反応できなくなってしまった人、いわゆる「植物状態」や「脳死状態」になってしまった人に“体育”は成り立つのだろうか、実は明確な解答を持つまでに私は至っていない。
ときに求められる厳しい選択
私の担当する学生たちは、いずれ医師となって地域医療の現場に立つ使命を背負っている。場合によって、いわゆる山間へき地や離島と呼ばれている地域で医師一人の診療所に派遣され、村一つ、島一つの命を支えなければならない状況におかれることもある。
医師とは「人の命を直接的に扱う」ことのある職業である。それだけに医師にはとくに「倫理的に厳しさが求められる」のである。「『倫理』(ethics)とは簡単にいえば『人の行うべき正しい道』ということ」であるが、しかし「医学が進歩しその力が増大するにつれて社会に大きな影響を及ぼすようになり、また医学や医療についても国際化が進行してきたこともあって」「倫理は国や民族などで異なっており、特に人々の持つ文化や宗教、国家のイデオロギーなどの影響に左右されていて複雑なところがある」。とはいえ「医療の現場ではしばしば相反する倫理的原則のいずれかを選択しなければならない事態がおこる」のであるから、心して学生時代を過ごしてほしいと願っている。
ともあれ「医の倫理と法」と銘打ってはあるが、生命の始まりや、生と死の境目の話題などは医師だけでなく我々体育を生業とする者にとっても、また一市民の立場でも関わり深いところであり多くのヒントを与えてくれ、一読の価値がある。
なお、著者の森岡恭彦は昭和天皇の執刀医としても知られる。その文体は簡明であるが揺るぎなく、周到に押し進めていく力強さには読後の“心地よさ”を感じずにいられない。
(板井 美浩)
出版元:南江堂
(掲載日:2010-10-10)
タグ:医学 医療
カテゴリ 医学
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運動処方の指針 運動負荷試験と運動プログラム
アメリカスポーツ医学会 日本体力医学会体力科学編集委員会
アメリカスポーツ医学会(ACSM)ガイドラインの第5版。1975年に第1版が発刊されて以来、臨床医学者と体育科学者の専門職の両者にとって有益な情報が提供されてきた。
従来より「運動負荷試験」と「運動処方」に焦点をしぼり、体育科学側に重きを置いた内容となっている。専門家達による調査、レポート、出版物から引用されたデータも今まで以上に記載されており、運動の指導的立場にある方々にとって現場で活かせる一冊となっている。また、わが国が力を入れている高齢期のQOL改善にも本書に含まれた運動処方などがますます重視されるようになっている。そして著者たちの願いは机上で使うことより、現場・実地のポケットブックとして用いられることであり、大きさ、内容ともコンパクトにされている。
現在では情報が氾濫し、ネットや書物などで情報が容易に入手できる。だからこそ大切なことはその情報を自分の中で整理し、アウトプットできるかどうかだと思う。とくに現場で働く人間にとって「知ってる」より「できる」ことの方が大きな意味を持つ。本書は現場で日々試行錯誤している指導者たちにとって、現場に持っていきたい一冊となっている。
アメリカスポーツ医学会 編、日本体力医学会体力科学編集委員会 監訳
(磯谷 貴之)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-16)
タグ:運動処方 運動負荷試験
カテゴリ 指導
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医の倫理と法
森岡 恭彦
倫理とは何か? 簡単にいうと「人の行うべき正しい道」ということで、「道徳」と同義で用いられることも多くあります。
「倫理」は文化や宗教、国家のイデオロギーによってその捉え方は異なることがあります。そのため本書では、「医師の職業倫理」「終末期患者の医療」「生殖医療の倫理的問題」「医学研究の倫理」について他国の動向や日本の歴史的・文化的背景を踏まえて、今の日本の法律や現状について解説されています。
第二章の「医師の職業倫理」では、インフォームドコンセントを中心に日常業務における医師の責務、医師や医療機関の法律上の責務について述べられています。
第三章の「終末期患者の医療」では、安楽死や尊厳死、臓器提供の問題について海外での判例や日本の現状について説明されています。
第四章の「生殖医療の倫理的問題」、第五章の「医学的研究」では急激な科学技術の変化によって生まれてきた問題について法律的・倫理的側面から問題提起がされています。
本書は、一般の医学生や看護師などの医療従事者の人たちが知っておくべき「医の倫理」についての基本的事項をわかりやすく解説してます。しかし身体に関わる職種の方々にとっても「倫理」を今一度考え直す良い機会になるのではないだろうか。
(山際 政弘)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-16)
タグ:倫理
カテゴリ 医学
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誰でもわかる動作分析
小島 正義
難しいことをやさしく教えるには、相当な知識が必要である。人にものを教えたことがある人ならわかるはずである。
私は理系の人間ではない。したがって、「物理学」「運動学」「人間工学」などは苦手中の苦手である。しかしである、ほんとうに驚くべきほどスムーズにこの本は読み進むことができたのである。
「生物の動きは『ある法則』で説明できる」という。「ある法則」とは「重力」のことだ。「重力」と言っても難しく考える必要はなく、その力はいつも同じ方向に向かっているということ。つまり、重力の方向は必ず下向き(地面方向)であるということを覚えておけばよい。そこさえ頭にいれておけば、あとは「フーン、なるほど」「ああ、そういうことだったのか」のかの連発。そして、「動くことっていろいろと理にかなってるんだなぁ」という著者の思いと同じものを感じるのである。
著者は作業療法士であるので介護に携わる者はもちろん、スポーツに携わるコーチ、選手、トレーナー、トレーニングコーチ、はたまた力仕事に関わる人たち、とにかく「人間の動き」について興味のある方ならどなたでもお勧めしたい本である。とくに、私のように理系はどうも苦手という方にはありがたい。
(森下 茂)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-10-16)
タグ:動作分析
カテゴリ 身体
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スポーツ外傷カラーアトラス
J.G.P.Williams 中嶋 寛之
スポーツ医学全般に対し、現場、すなわち監督、コーチ、トレーナー、選手をはじめ一般人における関心は以前に比してはるかに高まっている。ケガは即座に戦力の低下につながるだけでなく、最悪の場合、そのスポーツへの復帰も望めない。さらには日常生活への支障も生む。常に向上を目指し極限まで体を酷使する競技スポーツ、また健康を求め、楽しみも含む一般人のスポーツにおいても、スポーツ医学の基礎知識なくして、プレーもコーチもできなくなってきたのである。それはまた当然のことである。
だが、私たちは病院に通うような、あるいは入院するようなものに関しては、とかく医師に任せきりになりがちである。しかし治すのは医師だけの力ではできない。その本人が治そうと思い、自分の障害を把握し努力しなければならない。その意味で、本書は専門的であるとはいえ、スポーツ外傷に関する貴重な写真と解説に満ちたもので、全般的に短時間で見通せる優れたアトラスである。訳者である中嶋氏も序文で「とくに実際にレントゲン写真、手術所見など見ることの少ないパラメディカルの方々、トレーナー、体育学生などには理解しがたい点もあるかもしれないが、逆にいえば貴重な財産となることであろう。/スポーツ整形外科を専門とする方はもとより、スポーツ選手と接触することの多い上記の方々に是非おすすめしたい本である」と記している。
500点を超えるカラー写真、レントゲン写真、図版によるスポーツ外傷の目で見るテキストとでもいうべき本書は、著者序文によれば「イギリスあるいは海外におけるスポーツ外傷研修コースの講義に用いられたものが中心となっている」。多少値は張るが、用意しておきたい1冊である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:1982-10-10)
タグ:スポーツ傷害
カテゴリ スポーツ医科学
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運動処方の指針 負荷テストと運動プログラム
アメリカスポーツ医学協会 日本体力医学会体力科学編集委員会
アメリカスポーツ医学協会のメンバーならびに多くの研究団体の専門家たちの手により、約3年の歳月をかけ作製されたのが本書である。しかも、この日本語版は1980年改訂の第2版によっており、これは第1版での数年間の実施の結果得られた成果をもとに、やはり多くの関係者が多大な労力を注いで再編集したものという。それだけに極めて実際的な内容であり、多くのことが要領よくまとめられている。
全体は7章から成り、それをさらに明解な見出しで整理している。内容は、前半の章で負荷テストや運動プログラムの実際を述べ、後半の章でプログラムを管理する組織のことや医師の役割、専門技術管理者の免許について述べるなど、対象は現場の指導者に向けて書かれてある。だが、前半の章などは専門家でない人にも知っておいてもらいたい内容も多く、ぜひ一読をお勧めしたい。
アメリカスポーツ医学協会編、日本体力医学会体力科学編集委員会監訳
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:1983-01-10)
タグ:運動処方
カテゴリ スポーツ医科学
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誰でもわかる動作分析II
小島 正義
動作分析というと、画像を撮り比較分析する手法が多く、設備や機材がないと難しいイメージがある。実際の動作分析で最も大切なことは、「動作をみる」ということだ。動作を見るポイントは、なかなかわかりづらく職人的な気がする。この本はそういった考えを払拭する「動作を見るポイント」が誰でも理解できるように書いてある。
著者である小島氏は作業療法士で、千葉・柏リハビリテーション学院の先生であり、ホームヘルパーの養成課程の講師でもある。前著『誰でもわかる動作分析 ―私もこれで理解できました―』の著者でもある。その続編としてこの本が刊行された。
氏が学生を指導する中で伝えにくい「クラインフォーゲルバッハの概念」をわかりやすく説明するために考えだした「やじろべえの法則」「反対の法則」などさまざまな法則が書かれている。これらの法則を理解すると、動きの本質を理解することができ、調整力、バランス、スタビライゼーションなどをより深く理解することができる。また、介護技術にも利用することができる。
前半部分で、知っておくとよい身体の構造、解剖学用語の説明、動きの法則が書いてある。動作分析をする前の座学といったところである。後半部分で、椅子からの立ちあがり動作を例に、チェック表を用いての記入方法や動作の見方など、動作分析の手法が書かれている。前半の座学に対して、後半は実技に相当する内容が書かれている。本書を読み終えると、動作分析ができるようになっている。
スポーツのスキル指導は、言いかえれば動作指導である。スポーツ障害の予防・治療も動作指導が多く含まれるようになってきた。さまざまな分野で動作についてのより深い理解が必要とされる。今までに、一見して動きの良し悪しを見抜き、適切なアドバイスを送る一流のコーチや指導者、医療関係者に会ったことがある人も多いだろう。そんな人たちに見えている世界がここに書かれている。病院の現場のみならず、動作に関わるスポーツの世界や介護技術に関わる人など、幅広く読んでもらいたい本である。
(服部 哲也)
出版元:南江堂
(掲載日:2012-11-15)
タグ:動作分析
カテゴリ スポーツ医科学
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新・ストレッチングの実際
栗山 節郎 川島 敏生
一言でストレッチといっても、セルフストレッチやパートナーストレッチ、スタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、PNFストレッチなど様々な種類に分類される。
本書では、主に障害予防のためのセルフストレッチとパートナーストレッチ、そしてリハビリのPNFなどに代表されるファシリテーションストレッチについて書かれている。
スポーツ障害別に必要なストレッチ方法の紹介があり、またスポーツ競技別にもストレッチ方法が分類されているため、トレーナーやコーチにとっては、どのストレッチが何のために必要なのかがわかりやすくなっているのも特徴である。また、豊富な写真で解説があり、ストレッチされる部分は破線で表示され、より一層理解しやすくなっている。
解剖学、生理学からもストレッチを論じており、ストレッチについての総括的な1冊である。
(久保田 和稔)
出版元:南江堂
(掲載日:2013-04-11)
タグ:ストレッチング
カテゴリ ストレッチング
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DVDで見るテーピングの実際
栗山 節郎 川島 敏生
テーピングの教本は今までにもたくさん出版されてきました。それらのほとんどがアメリカのスポーツ、とくにアメリカンフットボール選手、バスケットボール選手を対象にした使用法をまとめた教本です。彼らのような巨漢の選手の体格や強度、競技特性を知らなければ、そこで紹介されているテーピングの巻き方はその選手たちにとってよくても、日本人にとって適切とは言えません。
今回の栗山先生と川島先生の著書では、本書では身体の機能を考慮してテーピング法を再考し、テーピングのあり方が紹介されています。現場で活躍するトレーナーによってよき指標となることでしょう。
(比佐 仁)
出版元:南江堂
(掲載日:2007-11-10)
タグ:テーピング
カテゴリ アスレティックトレーニング
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ストレッチングの実際
栗山 節郎 山田 保
先日、ある目的でここ5〜6年の体育・スポーツに関する新聞の切り抜きにひと通り目を通した。そこで1つ気がついたのは、1980年頃はエアロビクスの記事が目立ち、1981年頃になるとストレッチングが盛んに取り上げられるようになる。スポーツ外傷・障害に関する記事は、この2〜3年で急激に各紙に頻出するようになる。丁寧にその数を拾い、表にして示せば面白いデータになるだろう。
新聞記事のみならず、ストレッチングは、単行本として日本で何冊も出ている。身近に10冊くらいはあるから、すでにその倍は出ているだろうし、ブックレット、パンフレットなどと合わせると、大変な数になるだろう。そういう状況からいえば、何を今さらのストレッチングの本である。
だが、ストレッチング・ブームもひとまず落ち着き、それだけ実践者も増えた結果、人それぞれ冷静にストレッチングをみることができるようなったともいえるだろう。T.J.ブックスの最新刊『トータル・ボディ・トレーニング』で、ドミンゲス博士は次のように述べている。「誰でも柔軟性に富んだからだになりたいと望んでおり、ある程度の可動性は、望ましくもあり有益でもあることはいうまでもない。……問題は、柔軟すぎると、かえって害をもたらす危険性があるということである。……柔軟性は、それ自体を目的とするべきではなく、筋力強化とそのトレーニングの結果として備わるべきである。……問題は、柔軟性をコントロールできる筋力を備えていない柔軟性はケガを招くということである」
こういう指摘は、実はつい最近出てきたものではない。ストレッチング・ブームの最中でもいわれてきた。少し考えると、その指摘はあまりにも当然である。しかし、だからといって、ストレッチングの価値が貶められるものではない。少しよければ全部よし、少し悪ければすべて悪しではなく、よい点はよい点として活用し、それ以上の“幻想”を抱かないことである。この『ストレッチングの実際』でも「ストレッチングによって得られる体の柔軟性は、いわゆる“体力”の一部であり、他の能力、すなわち、筋力、敏捷性、平衡能力、協応性、持久力など総合的な体力も高めることが必要であることを忘れず、そのうえでストレッチングを正しく活用して安全で楽しいスポーツライフを、また健康な身体と生活を得られることを期待する」(はしがきより)、ただ単に関節を柔らかくしたのでは意味がない。全身のすべての関節を柔らかくしてしまっては十分な筋力が発揮できない」(P3「柔軟性とは」より)と述べられている。
ブームの発端から約5年を経てスポーツドクターと体育専門家によってまとめられた本だけあって、この本はストレッチングを通じてスポーツ外傷・障害についても学べるようになっている。いや、むしろ、これだけストレッチングの本が出てしまった今日、その部分こそ、この本の根幹であるといいたくなる。主な目次は例によって別の欄に掲げたが、全体は大きく4つに分けられ、前半はストレッチングに関連する医学と科学について、後半はストレッチングの実際、つまり方法がまとめられている。Iの「ストレッチングの基礎知識」でも、IIの「ストレッチングの必要なスポーツ傷害」でも、中心はスポーツ整形外科的観点であるのが本書の特徴である。解剖・生理はもとより、各部位に生じるスポーツ外傷・障害について、ひと通りの知識が得られる。たとえば、下肢の膝関節の項では、解剖から始まり、膝のスポーツ傷害として半月損傷、靭帯損傷、膝伸展装置の傷害、膝関節周囲の腱炎が説明されている。ケガが生じたときの救急処置についても簡単だが、必要なことは記されている。そして、本文中、参照すべき実際のストレッチングやその他の項目について、→24頁のように示されているため、実用性は非常に高い。実技を伴うものを本によって表現するには、難しさと反対に工夫ひとつで映像よりわかりやすくなる利点もある。最近の本にはその工夫が目立つが、これもビデオの普及に対し、著者と編集者が心を砕いて「本の世界」を高めようとしている反映だろう。「坐位での大腿四頭筋のストレッチング」(P61)で「注意点」として「なお上体を後ろへたおすときは膝を曲げている側の股関節が伸びるようにするとよい。つまりこの側の“ズボンのシワを伸ばすような気持”で行うとよい」という表現は、動作に具体性を持たせる意味でとても有効であり、こういった1行にも著者の苦心のあと、あるいは現場経験、指導経験の豊富さがうかがえる。
「ボブ・アンダーソンによってストレッチングの概念の系統化がなされて以来、わが国においてもストレッチングに関わる多くの出版物が紹介されてきた。これらの本はいずれもたいへん有用なものであるが、トレーニングを指導する立場の者にとっては医学的・生理学的な面からの解説の必要性を感じていた」(あとがきより)という言葉通りの本である。いろいろ教えられる1冊だ。「またストレッチングの本か」とうっちゃっておくのはもったいない。
主な目次
I ストレッチングについての基礎知識
1. ストレッチングの科学
2. 正しいストレッチングの方法
3. リハビリテーションとしてのストレッチング
4. スポーツ傷害
II ストレッチングの必要なスポーツ傷害
1. 下肢
2. 躯幹
3. 上肢
III ストレッチングの基本動作
1. 下肢のストレッチング
2. 躯幹部のストレッチング
3. 上肢のストレッチング
IV 種目別ストレッチング
(清家 輝文)
出版元:南江堂
(掲載日:1986-11-10)
タグ:ストレッチング
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツ内科アカデメイア スポーツを科学的に実践するために
賀来 正俊
“スポーツ疾患”と聞けば、まず最初に思いつくのが整形外科疾患ではないだろうか。しかし、これらは受傷機転や部位、程度など比較的“外”から見て特定しやすく、早期治療を受けやすい。
本当に気を付けなければならないのは、実は監督やコーチ、家族、そして自身さえも気がつかないうちに潜在的に進行していく内科疾患のほうである。
皮肉なことに、スポーツ現場において内科疾患は少なくなく、整形外科疾患よりも重篤な状態に陥りやすいといっても過言ではない。時には選手生命のみならず、本当の命までも落とすことになりかねないのだ。
本書は、“より健康に、より長いスポーツ生命を維持し、生涯においてスポーツ・運動を愛好してもらいたい”という著者の思いをもとに、さまざまなスポーツ内科疾患の実例や、一見とっつきにくい内臓疾患なども、スポーツ現場で起こりやすい問題を絡めてわかりやすく書かれている。文章も硬すぎず、後半に著者の体験談なども盛り込まれ、非常に楽しく読める一冊である。
(藤井 歩)
出版元:南江堂
(掲載日:2014-03-26)
タグ:内科学
カテゴリ スポーツ医学
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MEDICAL YellowPage
水島 洋
医療関係者でインターネット環境を持っている人には待望の書。「お薦めWWWサイト」を中心に国内外2000件を超える情報アクセス先を紹介している。専門分野別、提供形態別と大まかな分類から、学問領域別までカテゴライズされており、まさに医療関係者のイエローページ、医学情報のエントランス。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2000-01-10)
タグ:情報源
カテゴリ その他
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スポーツ指導者のためのスポーツ医学
小出 清一
「スポーツ指導者のための」というコンセプトに則り、スポーツ医学に関する基礎を網羅すると同時に、非常にわかりやすい形で提供している。スポーツを実践させるうえで最低限知っておくべき内科的知識、使いすぎ症候群の予防と対処など、アスリートに限らず、一般のスポーツ愛好家にも活かされるべき知識体系。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2000-12-10)
タグ:スポーツ医学
カテゴリ スポーツ医学
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スポーツ医学を志す君たちへ
武藤 芳照
武藤氏の著書100冊目は、スポーツ医学に関わる、もしくは興味を持つ若手スタッフや学生へ向けたものとなった。武藤氏の45年にわたるあゆみを交えつつ、スポーツ医学がいかに面白く、また必要であるかを語っている。予防医学の重要性やコンプライアンス、学校スポーツや高齢者とスポーツについてはもちろん、舞台芸術や武道の医学にも頁を割いている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2021-10-10)
タグ:予防 舞台 武道
カテゴリ スポーツ医学
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実践アスレチックリハビリテーション Text&CD-ROM
栗山 節郎 川島 敏生
アスレティックリハビリテーションの基礎から部位別疾患、その手技まで豊富な写真で書籍で紹介されているのみならず、150以上の部位別疾患プロトコルと手技の動画が収められたCDが付属されている実践書。
(月刊トレーニング・ジャーナル)
出版元:南江堂
(掲載日:2006-02-10)
タグ:アスレティックリハビリテーション
カテゴリ スポーツ医科学
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DVDでみるアスレチック・マッサージの実際
栗山 節郎 後藤 修司
本書による定義では「athletic massageとは、スポーツ選手を対象として行うマッサージのことであり、一般的には“スポーツ・マッサージ”と呼んでいる」。ウォーミングアップの補助、コンディションの調整、疲労回復、スポーツ外傷・障害の予防と治療に用いられる。
基本事項、基礎知識、基本手技、全身・局所マッサージと他の療法との併用、部位別、応用、PNFテクニックの7部構成であり、DVDによる動画による解説も含まれる。マッサージに関しては手技を網羅し、全身にわたって、簡潔ながら要所を押さえた解説が行われている。写真を使った手技の解説では、矢印などを多用して、どのような動かし方をするか、ポイントがわかるように工夫されている。
なお、マッサージの解説に留まらず、部位ごとにバイオメカニクス的および解剖学的な解説が入り、スポーツ障害についても押さえてある。スポーツ種目ごとに求められるマッサージも解説されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2009-02-10)
タグ:マッサージ
カテゴリ コンディショニング
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ブラッド・ウォーカー ストレッチングと筋の解剖
Brad Walker 栗山 節郎 川島 敏生
手書きのイラストで、ストレッチングをしている様子をスケッチし、透過するような表現で筋肉を描いているのが特徴。Brad Walker による原著The Anatomy of Stretching を翻訳したものである。
本書は、まず柔軟性とは何か、ストレッチングとは何か、そのメリットや種類、安全に行うための原則などについて簡潔に解説している。そして、部位ごとのストレッチングが、1 つのストレッチングについて 1 ページを使って紹介される。解剖学的な解説とともに、方法や注意点、さらに関連するスポーツ傷害、スポーツの種目なども盛り込まれている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:南江堂
(掲載日:2009-08-10)
タグ:ストレッチング
カテゴリ 身体
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MRIで理解するスポーツ外傷・障害
安達 伸生
本書を紹介するにあたり、序文から抜粋させていただきます。「本書はスポーツ診療に携わる医師やメディカルスタッフを対象に、スポーツによる運動器外傷・障害のMRI診断・読影ポイントを解説したものです。基本的な撮影条件、撮像方向、正常組織像の見え方を示したうえで、疾患・病態を解説し、さらにはMRIが必要な状況・タイミング・撮像方法と肢位、読影のポイント・注意点、鑑別診断、MRIの意義と限界を解説した」ものだと書かれています。
実際に読んでみるとMRIを使われる人にとってわかりやすい解説であり、なおかつ注意すべきポイントがしっかりと記されているようです。MRIに縁のない私でも必要なポイントが押さえられているだろうと感じることができます。
ただ本書の対象外の立場である私にとっても非常に興味深く読めたのは、よく耳にするスポーツ障害が具体的にどこがどうなっているのかということをMRIの画像を見ることでより理解が深まったからにほかなりません。さらには治療経過の情報に触れられる機会はあまりありませんので、治癒までのプロセスがうっすらとわかればその後のリハビリともつながりそうな感じがしました。
わからないところは飛ばして読めば、今まで触れることのなかった知識は得られそうです。まっとうな読み方ではありませんが、医師やメディカルスタッフでなくとも覚えておけば役に立ちそうな情報は満載です。正直言ってちょっと背伸びして読んだわけですが、興味深い一冊であることは間違いありません。
(辻田 浩志)
出版元:南江堂
(掲載日:2023-08-04)
タグ:MRI
カテゴリ スポーツ医学
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