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ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。

オールブラックスが強い理由 ラグビー世界最強組織の常勝スピリット
大友 信彦

 タックルは怖い。自分一人の戦いだったら、逃げ出したい。しかし、チームのための責任感がタックルを成立してくれる。このことを、ラグビーでは「カラダを張る」と言う。「カラダを張る」とはまさに、チームのために自分を犠牲にするプレイのことである。怖くても痛くても、相手が強くても「カラダを張る」ことはできる。別な言い方をすれば、「自分のため」ではなく、「チームのため」に「カラダを張る」のだ。
 そして、おそらくこの「自分のため」だけでなく、「チームのため」、いやもっと言えば「国民のため」に「カラダを張る」のが、愛称「オールブラックス」で有名な、ラグビーのニュージーランド代表である。ラグビーが宗教のニュージーランドでは、誰もがオールブラックスに憧れ、そして選ばれた者は神にも等しい尊敬を人々から受ける。この双方の関係こそが、「自分のため」ではなく、「国民のため」という大きな力をうみだしているのだ。
 哲学者の内田樹さんは、人間は自分のためでは力が出ないものだという。自分の成功をともに喜び、自分の失敗でともに苦しむ人達の人数が多ければ多いほど、人間は努力する。背負うものが多ければ、自分の能力の限界を突破することだって可能であると。
 大切なもののために生きる人間は、自分の中に眠っているすべての資質を発現しようとする。それが、世界最強のラグビーチーム、「オールブラックス」の秘密だ。
(森下 茂)

出版元:東邦出版

(掲載日:2011-11-25)

タグ:組織 指導 ラグビー  
カテゴリ 指導
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図解 最先端テーピング術
岩崎 由純

 表紙を見たときは、タイトル通り確かに今までにないテーピングだと思った。
 ただ内容的には、この手の伸縮性のあるテーピングの書籍と基本内容は同じように感じた。筋肉の走行に沿ってテーピングし、筋肉を支持、補強、姿勢・動作矯正、疼痛抑制作用などを目的にテープを貼る。
 表紙でみた背部に貼った巨大なテーピングは著者が開発した150㎜幅のもので、この超幅広のものは見たことがない。体幹などの大きな筋肉に対して有効のようだ。
 私の勉強不足か最先端という言葉には疑問が残るが、内容的にはとてもわかりやすいものである。なるべくシンプルに貼れるようになっていて、オールカラーでほぼすべての写真に解説つきである。初心者には知っていると役に立つ豆知識などが点在していて伸縮性テープの他書籍と比べても良書と思う。
 シンプルで誰でもできるようになっているのでテーピングは苦手という方もこれを読んでケガの予防、パフォーマンスアップにつなげてみては。
(安本 啓剛)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-02-07)

タグ:テーピング 傷害予防  
カテゴリ アスレティックトレーニング
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ゴールキーパー専門講座
松永 成立 北 健一郎

 ゴールキーパーに関する技術の専門書である。松永氏は、「よいゴールキーパーはファインセーブが少ない」と話し、ポジショニングの大切さを示す。そして相手選手がどこにいてボールがどこにあるかで判断する、というように常に具体的である。試合中にチーム全体にかける声、メンタル面の準備、選択すべきプレーなど、場面ごとに求められる役割を明確に示してくれる。
 ゴールキーパーの仕事の面白さ、奥深さを知ることができる一冊。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2011-07-10)

タグ:サッカー 入門 ゴールキーパー    
カテゴリ トレーニング
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なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか
渡辺 啓太 大塚 一樹

 全日本女子バレーのテレビ中継にて、タブレット端末を手にする監督の姿がよく映る。そこにはどんな情報が送られているのか、誰がデータを収集しまとめているのか。そこにスポットを当てた。
 表紙の数字とアルファベットの文字列は、実際の試合時に入力されたものだ。激しい情報戦の中、公開してしまっていいのかと感じるかもしれないが、各国代表ともデータの活用方法は日々進化している。では日本代表にて試行錯誤を積み重ねてきたのはと言えば、二十代の若き渡辺氏であった。
 渡辺氏が出身校の恩師や代表監督、選手たち、チームメイト、そして家族に支えられながら、「アナリスト」として認められていく様が伝わってくる。スポーツ現場を支えるスタッフにとっては、ここまで全力を注げているかと振り返ったり、真摯に取り組めばきっと認めてもらえると勇気づけられたりもする一冊と言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-08-03)

タグ:バレーボール アナリスト データ  
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツのマネジメント ユベントス・フェラーリその交渉と契約
マリオ 宮川 尾張 正博

 スポーツのマネジメント、というとサッカーなどの組織のマネジメントを想起するかもしれない。しかし、本書のメインはF1、それも選手個人のマネジャーだ。付き人、または代理人と混同されることもある中で、一流ドライバーとのエピソードを振り返りながら「マネジャー業とは」を紹介していく。後半では“宮川兄弟”として著者の名を日本に知らしめた、ユベントスおよびデルピエロ選手のマネジメントについても書かれている。マネジメントの世界を志す若者にとって、現場を想像する助けとなるのではないだろうか。
 また、「強い選手である前に、良き人間であれ」といった著者のマネジャー哲学は興味深く、トップアスリートとの接し方や関係を深める様などは、マネジャーに限らずスポーツ関係者にとって大いに参考になるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-10-10)

タグ:マネジメント F1 サッカー    
カテゴリ 人生
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日本人が知らない体幹の使い方
山田 英司

 タイ発祥の格闘技、ムエタイで9本ものベルトを手にしたチャモアペット氏が監修、写真にも登場してムエタイにおける身体操作をひもといた。興味深いのは著者がムエタイをタイの文化や伝統と絡めて捉え、現地で過ごす以外になかなか習得することが難しい姿勢や発力の動きを紹介していることだ。同じように手足を動かしても同じ技にならない場合のアプローチは、運動指導においても参考になりそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-11-10)

タグ:トレーニング ムエタイ    
カテゴリ 運動実践
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図解最先端テーピング術 「巻く」ではなく「貼って」効く!
岩崎 由純

 サブタイトルに「巻く」ではなく「貼って」効く、とあるように、本書で紹介されているのは非伸縮性のホワイトテープではなく、キネシオロジーテープを用いた方法である。部位ごとに、解剖学的な構造を示し、「手首を反らすと痛い」などのトラブルに対して、どのような方法が効果的かについて写真を使って解説している。動きを制限するためのテーピングのほか、リンパの流れを促進するような「リンパテープ」も紹介している。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2011-03-10)

タグ:テーピング  
カテゴリ アスレティックトレーニング
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日本人が知らない体幹の使い方
山田 英司 チャモアペット・ハーパラン

 本書はムエタイの身体の使い方から技の説明をしたものである。ムエタイ9冠王のチャモアペット・ハーパラン氏をモデルとした写真、DVDで動きの解説も見て理解できる内容である。最近の若い世代で日本人とタイ人では体型の違いによるということはなくなってきており、身体の使い方が文化によって異なることがムエタイを習得させにくくしているようだ。
 我々日本人のほとんどの武術において、丹田を落とし下半身を安定させることが要とされているが、ムエタイは高い胸部に重心を置いて動作を行う。また日本の武術では上半身の脱力を重要視するのに対し、ムエタイでは構えから両肩を上げ、胸を丸め、上半身は極度の緊張を保ち、下半身はインパクトの瞬間以外は脱力する。日本の武術とあらゆる点で正反対なところが面白い。
 ムエタイはとてもシンプルなところにも驚く。日本人はコンビネーションやフェイントテクニックなど豊富にもっていてもなかなかかなわないようだ。ムエタイは反応の格闘技といい、自分で身体をコントロールする、主にカウンターを狙う、蹴れる場所を蹴る、受け技の数を絞る、バランスを保つ…これが原理である。
 体幹の使い方として、丹田中心の動作を胸部に重心を置くことを受け入れ、バランスが取れる身体になるとよさそうだ。伸長力・捻縮力という著者の言葉は、スポーツ全般で使われている身体動作のような気もする。ムエタイをやり始めたが身体の使い方が理解できない方や、それ以外でも武術の上達を考えている方に役立ちそうだ。
(安本 啓剛)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-01-30)

タグ:体幹 格闘技 
カテゴリ トレーニング
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非常識なテニス上達法則
田中 信弥

 プロ選手として活躍後、多くの指導現場に立ってきた著者が、「ウィークエンドプレーヤー」のために独自の上達法をまとめた。
 上達とはつまり自己改革であり、自分を変えていくポイントとなるのは「現場感覚」だという。理論やトップ選手のパフォーマンス、さらには自分はこう動いているつもり、という状態と、実際の動きとの齟齬を埋めるべく、とにかく行動する。ただ指導するのではなくその選手を動かす方法論でもある。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-03-10)

タグ:テニス  
カテゴリ 運動実践
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ジュニア格闘技・武道「安心安全」強化書
二重作 拓也

 ドクターでカラテの段位も持つ著者。自身も8歳からカラテを続け、指導にも当たる中で、またドクターとして親として子どもと接する中で見えてきた、ジュニア世代が安全に健やかに強くなるためのポイントをまとめた一冊だ。前半は11歳、12〜14歳、15〜18歳と年代ごとの発達系統に合わせた武道のトレーニングを紹介。後半では、脳震盪や心臓震盪の予防について言及している。そして締めくくりに「一流アスリートに導く10の視点」として、保護者、そして指導者の心構えについても触れている。武道に限らずさまざまなスポーツの現場、指導の現場に応用できるものだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-03-10)

タグ:子ども 格闘技  
カテゴリ スポーツ医科学
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やってはいけないプレー100 世界の超一流選手はこうしている
下田 哲郎

 本書には、日本では常識とされているサッカーの練習方法やプレースタイルを、「やってはいけない」ものとして海外のスター選手と比較して紹介している。
 その中の例として、「トラップを足下に止める」「フリーのプレーヤーにパスする」「数的不利は避ける」などがある。
 とくに目を引いたのが、ベッケンバウアー選手はスライディングタックルをしないというトピックである。スライディングタックルが必要とされるような状況をつくらないという意味で、後方から事前に前線の選手に指示を出し、リスク管理を行うということである。そうすることで余裕をもって、ボールをもった敵の侵入を阻むことが可能になる。
 常識を「やってはいけない」ものとするには、スター選手ならではの納得させる理由がある。もちろん超一流とされる舞台で生き残るために産み出された知恵と技術であり、彼らにしかできないプレーなのかもしれない。かし、本書をプレーヤーが読むと参考になるだろうし、ファンにとってもサッカーを観る楽しみを増やすだろう。
 本書に掲載されていないスター選手もいるので、あの選手はどんなことを考えてサッカーをしているのだろうと想像しながら観戦するのも、醍醐味の1つとなる。
(平松 勇輝)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-09-09)

タグ:サッカー 練習  
カテゴリ 指導
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幻の大山道場の組手 かつて地上最強の空手は実在した
渡邊 一久 フルコム

 本書は空手の話と写真つきの組手の説明、対談から構成されている。
 著者の空手人生は現在のようなスポーツとして認められている空手の内容ではなく、いわばクレイジーなものであり、精神論というより生きるか死ぬかの戦いを行った武勇伝が数多く記されている。
 現在の極真空手の創始者である大山倍達総裁が大山道場で指導していた時代に著者が入門してから指導員になるまで、また大山氏が亡くなったあとその技術を伝承空手として継承していく話。護身術としても行き過ぎている気がして、なかなか平和な現代社会では素直に受け止められないような喧嘩っぽい内容である。
 組手の技術は写真が載っていて、身体で覚えさせられたものを何とか後世に伝えようとする著者の気持ちが伝わる。解説つきだがなかなか難しい、道場に通わず本書を読んで実践してみてできたらいいが、本当に実践した場合、危険な内容に思える…。
 伝承技術が廃れ、時代の変化と共に時代に合ったものが認められる中、この危険な「けんか空手」を伝えていくことのよさは私にはわからないが、こういう伝承技術があったと知ってもらうことは大切だと思う。
(安本 啓剛)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-11-15)

タグ:空手 格闘技 
カテゴリ 指導
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ジュニア格闘技・武道「安心安全」強化書
二重作 拓也

 格闘技のみならず、スポーツの指導において最優先されるべき「安全」。とくにジュニア世代の指導は「身体」「心」ともに変化が大きく、また早く、大人が予測しないようなケガや事故が起こってきます。とくに、格闘技の特性である相手にダメージを与えるということを考えればなおさら危険度は高くなってきます。
 では、どうすれば「安全」に思いっきり格闘技を楽しめるようにしてあげられるのか? それには、まずそれぞれの年代における身体の特徴を理解できているかということ。また、格闘技の基本となる動きとトレーニング方法を知って、伝えられるということ。そして、もしケガしてしまったとき、素早く対応することができるかということです。
 本書は格闘技に深く関わっておられるスポーツドクターの目線からジュニア世代の特徴、基本動作とトレーニング方法、いざというときの対応方法が書かれています。私自身もいろいろな種目の子ども(ジュニア世代)と関わらせてもらっていますが、基本、基礎と言われるものがおろそかにされている印象が強くあります。より安全で、もっともっと格闘技、スポーツを楽しめるようにサポートをしてくれる1冊です。
(大洞 裕和)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-05-12)

タグ:格闘技 スポーツセーフティ 
カテゴリ トレーニング
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日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由
松原 渓

 2011年7月、震災から約4カ月後、“絆”という言葉を胸に日本中が見守る中、なでしこジャパンは世界最強の女子サッカーチームとなった。そして、澤選手や大野選手、ヤングなでしこの田中選手というようにスター選手が増え、様々な年代に支持されるようになった日本女子サッカー。W杯を境に女子サッカーを取り巻く環境が180度変化したと、筆者は言う。
 筆者は、小学校3年生からサッカーを始め、日テレベレーザの下部組織であるメニーナのセクションを受けたほどの選手で、現在もフットサルチームに所属している。また、サッカー番組のアシスタントやキャスター、スポーツライターとして活躍し、様々な現場で取材を行ってきた。この本の前半ではそんな彼女の経験を生かし、日本女子サッカーの歴史と現状、なでしこメンバーの素顔が語られている。
 後半では、“未来のなでしこたちへ”と題して、育成年代の指揮者へのインタビューがまとめられている。彼らの様々な意見の中に共通して、プレーレベルの向上と同じくらい“人間性・自主性を育てること”が重要視されていると感じた。このことこそが、なでしこジャパンがW杯と同時に、フェアプレー賞も受賞したことにつながったのだろう。
 読み終えて、10年前に比べれば日本における女子サッカーの知名度は上がったが、プレー環境や財政的な面で、まだまだ課題が多いことも痛感した。育成時代の環境設備や、才能ある原石がしっかりと輝ける育成システムの一助になりたい。そんな筆者の思いに共感し、今回レビューを書かせて頂いた。日本女子サッカー界のさらなる発展を心から願う。
(服部 紗都子)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-04-08)

タグ:サッカー 
カテゴリ スポーツライティング
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テコンドーに関してはこの本が最高峰
黄 秀一 フル・コム

 テコンドーに関しての書物を他に読んだことがないのでタイトルの“この本が最高峰”というところはわからないが、構えから基本の蹴り、ステップワークなどすべて写真つきの説明があり、さらにDVDまでついているので知らない人でも見て習得できる内容である。
 テコンドーの魅力はダイナミックでスピーディー、ときにはアクロバティックで華麗な蹴り技で戦うイメージだが、やはりしっかりとした基礎があってそれをしっかり習得できれば動作を積み上げていくことで高いレベルのテコンドーができることがわかる。どんな華麗な技でもしっかりとした軸が必要で、強い蹴りにはテコンドーの基礎“反動力”を使用し、細かいステップワークを組み合わせることでいろいろな戦略を立てられる。また、マッソギという組手から勝利のセオリーまで戦い方をイメージできるところまで記載されているので確かにこの1冊を読み、実践できればテコンドーになりそうだ。
 テコンドーの技には柔軟性が必要そうだが、しっかりテコンドーストレッチのことも書いてあり、本書を読み独学でテコンドーをやる人への配慮もうかがえる。最後に14ページにわたる全国のテコンドー道場の連絡先も記載されているので、本書を読みテコンドーをしたくなったときのフォローも万全だ。

(安本 啓剛)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-09-08)

タグ:格闘技 テコンドー 
カテゴリ 運動実践
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センターバック専門講座
秋田 豊 田中 滋

 本書はサッカー元日本代表、秋田豊氏の著書で、秋田氏が務めたセンターバック(CB)のプレー方法を記したものである。
 とくに強調しているのが、ヘディングである。多くのヘディングは額の中央でボールを捉えるようにと指導するが、秋田氏の考える効果的なヘディングは独特で、眉間でボールを捉えるというのである。それができれば、ゴールキックをヘディングで応酬し、キーパーまでボールを返すことも可能であったとのこと。
 また、効果的なヘディングをするためのポジションの取り方についても記載がある。身長が高い選手には助走をつけて対応、ボールに飛び込んでシュートを狙ってくる選手にはコースを塞ぐ、あるいはわざとキーパーの正面にしかシュートを打てないようなコースにおびき寄せるなど、サッカー選手であれば当たり前の内容かもしれないが、どんな風に自分の狙いとするプレーをするかという方法論が非常に細かく書かれている。
 ほかにも、ポジショニングのときに手を使うという記載もあった。もちろん、手を使ってポジショニングをすることは反則であるが、どのタイミングで手を使うと反則を取られにくいといったことも詳しく書かれている。姑息な手段のように聞こえるかもしれないが、厳しい生存競争の世界で生き残るために培った技術だと考えると納得がいく。
 反則スレスレのプレーかもしれないが、サッカー選手そして指導者としての現場の視点から書かれたものであると考えると、非常に面白い。
(平松 勇輝)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-10-16)

タグ:サッカー ヘディング センターバック   
カテゴリ 運動実践
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プールウォーク超入門
高橋 雄介

「プールで歩き始めた」「始めようと思う」そういう話をよく耳にする。それは私が鍼灸接骨院に勤める傍ら、プールがあるスポーツクラブにもトレーナーとして行っているからだろう。
 本書は、そんなときに簡単なアドバイスができるようになる一冊だ。私が会う「プールで歩く」と仰る方々の話を聞くと共通点がある。膝が痛くて医者に行ったら運動を勧められた。陸上で歩くと負担が大きいからプールへ。大半がこれだ。
 また、その多くの方が運動初心者と言っても過言ではない。ならばプールでの歩き方、つまりプールウォークを運動として知っているのかというと、これについても理解が深いわけではない。
 本書は超入門とあるように、内容は至ってシンプルである。正直に言ってしまうと、トレーナー目線で読み始めた私にはあっさりしていて、拍子抜けするくらいだ。ただ、運動初心者の方にはそれがちょうどいい。読みやすく実践しやすい内容の本書は、プールウォークのコツを知り、運動に慣れていただくためのきっかけになってくれるはずだ。
 ちょうど本書を読み進めている間に、膝痛を持つ患者様で、なおかつプールウォークを長年実践されている方を治療する機会があった。その方に、本書に目を通していただくと「いろいろメニューがある中で、この本でいうウォーミングアップと書かれた歩き方をしている。姿勢なども写真付きでわかりやすい。地上で行うストレッチもあるのがよい」そう仰っていた。
 そのとき、これが本書を必要としている人の生の感想だということがわかった。実施しているメニューを写真で見直すことができ、新しいメニューを知ることができた。この方にとっては目から鱗の本なのである。
 ここでは膝痛の話ばかりしてしまったが、美脚やメタボ解消などプールウォークの効果は多岐に渡る。それらの願いを叶えようとする方の、運動や身体の知識を得るきっかけとなるのが本書になるであろう。
 ただ1つ、プールウォークさえやっていればよいという勘違いはしてほしくない。プールウォークの延長で、地上での運動に興味を持っていただけたらというのが、スポーツクラブのプール利用者と関わって感じる、トレーナーとしての私の意見だ。
(橋本 紘希)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-11-27)

タグ:ウォーキング 水中運動  
カテゴリ 運動実践
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松岡修造さんと考えてみたテニスへの本気
坂井 利彰

 2014年、錦織圭選手が全米オープンで準優勝という快挙を成し遂げて以降、テニスに熱い視線が注がれている。テニススクールに行けば、錦織選手に続かんとばかりに多くの子どもたちがコートで練習に励んでいる。そんな彼らの口からは、将来の夢として「世界ナンバーワンになること」や「ウインブルドンで優勝する」などといった発言が普通に飛び交う。これが錦織以前の時代であれば、ただの世迷言としか捉えられなかったであろう。錦織選手の活躍が、子どもたちの意識の中に「もしかしたら自分も」という現実味を高めているのは確かかもしれない。しかし現実はそう甘くない。プロ選手になったとして、納得いく成績を残して現役生活を全うすることがいかに難しいことか。
 著者によれば、錦織選手やいわゆるビッグ4の選手などはみな早熟型だという。幼くして才能を開花させた彼らは、海外に渡るなどして練習環境に恵まれ、エージェントやスポンサーと契約することで活動資金においても不安はない。しかし現実を見れば、プロを目指すすべての子どもたちがこれに当てはまることはない。テニスの人気が上がりより身近になることが、自ら目標のハードルを身の丈以上に上げてしまっているようだ。よって、錦織選手と同じレールをたどっていけないと見るや、プロ選手になる夢を簡単にあきらめてしまう傾向があるとのことである。
 著者や松岡修造氏に言わせれば、世界ランキングトップ100に入るだけでもどれだけすごいことか。ましてや早熟型のように子どものうちから海外に出ることだけがプロへの道ではないのだ。日本では幼い頃から競技一筋でやってきたジュニア選手が、大学進学が契機となってプロになることを諦めてしまうのをよく見聞きするが、大学はプロになることの対極にあるものではないだろう。現に米国では、全米大学体育協会(NCAA)が主催するカレッジスポーツが、プロスポーツに負けない人気と商業的成功を収めている。著者が提唱するように、大学がジュニアとプロとのハブ機能を持ち、選手のセカンドキャリアも含めた計画的なマネジメントができれば、プロ選手として晩成型のキャリア形成を確立する一助になるだろう。
 この本はテニスに留まらず、プロを目指しているジュニア選手とその指導者にうってつけである。今後のキャリア形成を考える上でぜひ参考にして頂きたい。



(水浜 雅浩)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-04-12)

タグ:テニス 
カテゴリ 指導
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2ギア理論 強い人の『身体操作』の秘密
湊谷 秀文

 空手の正道会館師範である湊谷氏が、打撃格闘技における身体操作のコツを「M式打撃術」としてまとめた。その中核となるのが「2ギア理論」で、2つの歯車(ギア)がショルダー、ヒップ、両サイド、そして身体の中心をクロスするように存在するとイメージして、パンチやキック、さらにはスポーツ全般の動きを行うというものだ。
 この理論はスポーツ力学とは関係がないと著者自身も断りを入れており、まさに独自の指導法と言えるが、効率的な動きを「イメージ」を使って伝える際の、1つの参考になるのではないだろうか。



(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-06-10)

タグ:格闘技 
カテゴリ 運動実践
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なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか
渡辺 啓太 大塚 一樹

 全日本女子バレーのテレビ中継にて、タブレット端末を手にする監督の姿がよく映る。そこにはどんな情報が送られているのか、誰がデータを収集しまとめているのか。そこにスポットを当てた。
 表紙の数字とアルファベットの文字列は、実際の試合時に入力されたものだ。激しい情報戦の中、公開してしまっていいのかと感じるかもしれないが、各国代表ともデータの活用方法は日々進化している。では日本代表にて試行錯誤を積み重ねてきたのはと言えば、二十代の若き渡辺氏であった。
 渡辺氏が出身校の恩師や代表監督、選手たち、チームメイト、そして家族に支えられながら、「アナリスト」として認められていく様が伝わってくる。スポーツ現場を支えるスタッフにとっては、ここまで全力を注げているかと振り返ったり、真摯に取り組めばきっと認めてもらえると勇気づけられたりもする一冊と言える。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元: 東邦出版

(掲載日:2012-08-10)

タグ:データ分析 アナリティクス アナリスト 
カテゴリ 指導
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エディー・ジョーンズの監督学 日本ラグビー再建を託される理由
大友信彦

新しい日本ラグビーの入門書として
 2019年にラグビーワールドカップが日本で開催される。過去7回行われた同大会において予選プール1勝21敗2分けという成績の日本で。2011年フランス大会でも、外国人選手で主力を固め、捨て試合をつくるなど手を尽くしたにもかかわらず、3敗1分けで予選プール最下位に終わっている。
 長く続く暗い闇を抜けられないラグビー日本代表。本書は、2012年4月から「日本ラグビー再建を託された」エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチの来歴およびそのコンセプトを紹介する本になっている。すでに出された結果をもとに訳知り顔で書かれたものではない。未だ霧がかかったこれからの日本ラグビーの歩みに悲願とも言える期待を寄せながら、それを分かち合うための入門書としての役割を担おうとしたものである。

壁を乗り越えるためのJapan Way
 ラグビーのグローバル化のため、アジア代表としてこの地域のラグビー競技の普及を目指すことがワールドカップ日本招致目的の1つとされる。ワールドカップでは勝てない日本代表も、アジア五カ国対抗では2008年のスタート以来5連覇を成し遂げているのである。ただアジアを一歩踏み出すと、たとえば環太平洋の強豪国によるIRBパシフィック・ネイションズ・カップでも2011年を除き苦汁をなめ続けているのが実情である。
 その壁を乗り越えるべく、外国人選手を安易に多用した前任者とは異なる方向性を持つ新ヘッドコーチ、エディ・ジョーンズ氏がその重責に就いた。彼が掲げたスローガンは「Japan Way」である。日本人の血統を持つ彼は「失われた日本の良さ」を取り戻すこと、「日本ラグビーが本来持っている可能性」を引き出すことを目指している。古くからのラグビーファンには膝を打った人も多いだろう。それは日本代表の菅平合宿の復活にも象徴されている。
 実は彼の日本でのコーチング歴は1995年の初来日時に東海大学や日本代表のコーチに就いたところまで遡る。ACTブランビーズを率いて2001年にオーストラリアのチームとして始めてスーパー12(当時)を制したのはその後のことなのである。同チームの黄金時代にそのシークエンス戦法は世界を席巻した。そのアタッキングラグビーに、ラグビーが変わったと実感した関係者も少なくなかったはずだ。しかしその源流は実は日本ラグビーにあったとも言われる。日本のチームに所属していたある世界屈指のプレイヤーはこう評したそうである。「ブランビーズのプレーはエディーが日本から持ち込んだ」と。もちろん「ルールやレフェリングの変更された現在」そこに回帰することに意味はない。
 ただそんな実績を背景にし、サッカーを初めとする他競技からも貪欲に「自分のクラブで応用できる要素を探す」ことを常とする彼が標榜する「Japan Way」ラグビーには、やはり期待を抱かずにはいられない。少なくとも代表を目指すプレイヤーがその原理を理解し実践することができれば、日本ラグビーは変われるのではないかという気持ちにさせられる。アタックシェイプと呼ばれるような実戦的戦術以外の要素に触れた彼の言葉も本書では多く紹介されている。

悲願達成を願う
 彼は言う。「子供たちにこういうプレーをしたいと思わせるようなプレー」を見せたいと。フィールドに立つメンバー中で、決まりごととしてではなく、しかし共通認識のような「ディシジョンメーク」ができる必要があると。「ミスをすること、失敗することは決してネガティブなファクターではなく、ミスは起きるものという認識があれば、ミスへのリカバリー、反応の速さ、ミスで発生した新たな状況のクリエイティブな活用」につながり、それはまさに日本伝統の「武術における『無心』の境地」であると。
 代表予備軍である「ジュニアジャパン」を立ち上げ、「試合に向けて若手のチームを強化するのではなく、日本代表に入ってこられる選手個人を育成する」ことも始まった。ユースレベルの強化・育成、また、高校日本代表セレクションを兼ねた「トライリージョンズ(三地区対抗)」と呼ばれる合宿も行われている。ラグビーのフィールドでは「ストラクチャーを作るのではなくオーガナイズされたラグビー」を目指すにしても、代表選手育成というストラクチャーは確立される必要がある。
 彼は問う。「目標として世界を見据えて、そのために毎日努力しているのかどうか」を。「セレクトされるべき人間は「信用できる人間」なのだから。これらは当たり前のことに思えるかもしれないが近年日本代表チームから抜け落ちていたように思える事柄が多いのは錯覚ではないだろう。2012年9月に世界ランキング16位の日本代表が、「サイズを言い訳にしないでスキルを磨き」、「ストレングス&コンディショニングをインターナショナルレベルに引き上げ」、「ハイスピード、ハイフィジカル、ハイフィットネス」を「ロングジャーニー」の到達点で手に入れたとしたなら、日本開催大会のひとつ前、2015年の第8回ラグビーワールドカップで我々は何を目にすることができるだろう。ラグビーファンとしては楽しみだ。
 余談ながらイングランドをホスト国として行われるラグビーワールドカップは1991年に続いて2回目である。この第2回RWCで、今は亡き宿澤広朗監督率いる日本代表が唯一の白星を挙げている。その勝利を知る男、薫田真広氏が今の日本代表アシスタントコーチである。気が早すぎる、本当に早すぎるが、すでに知将として知られる氏がエディー・ジョーンズジャパンでさらなる昇華を遂げ、2019年度の日本代表を率いて開催国として悲願のベスト8達成のようなことになれば熱いと、日本ラグビー界にとって本当に熱いと、そう思う。
(山根 太治)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-11-10)

タグ:ラグビー 監督 
カテゴリ 指導
CiNii Booksで検索:エディー・ジョーンズの監督学 日本ラグビー再建を託される理由
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チャンピオンが教える 強くて美しい42式太極拳
竹内 健二

 入門編の24式太極拳の上級套路(=型)にあたり、楊式をベースとした各派の要素、他の内家拳の動きも取り入れた42式太極拳。その1つ1つが、正面・側面からの写真とDVD映像によって詳しく紹介されている。かつ、タイトルに「強くて」とあるように、後半では格式を対人に使う例にも触れる。
 全日本選手権で好成績を収める竹内氏の身のこなしは美しい。表演の大会に出る人には貴重な技術書であり、それ以外の人にも、公園などで見かける太極拳が具体的にどのように身体を動かすものなのか、どんな武術なのかが理解できる。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-01-10)

タグ:太極拳  
カテゴリ 運動実践
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Jリーグ20周年記念フォトブック


 最初の1ページから最後の1ページまで、写真によって魅せることが徹底されている。ストイコビッチなど前半にはプレー写真で、後半には監督として登場する人もいれば、三浦和良のようにユニフォームが変わりながらもピッチに立ち続ける様子が収録された選手もいる。また、シンプルなキャプションはその当時の熱はもちろん、読み手の思い出をも呼び覚ますのではないだろうか。
 スポーツ活動など身近なことについて写真などで記録し、1冊にまとめておくのもよいかもしれないと思えてくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2012-12-10)

タグ:サッカー 写真 
カテゴリ その他
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松岡修造さんと考えてみた テニスへの本気
坂井 利彰

 坂井氏自身、大学卒業後にプロ転向という道を歩み、現在は大学という場を活かした日本人プレイヤー育成に取り組む。
 松岡修造氏との対談では、まず錦織圭選手は10代の時点で特別であり「生まれてくるもの」、それをつくるのは難しいと口を揃える。だが、錦織選手ほどの圧倒的な才能がなくともステップを踏めば世界で戦えるという点でも一致する。実際、アメリカでも大学卒のプロ選手が増えているそうだ。
 20歳前後は自分の限界が見え「心の密度が下がる」ときだという。そこで諦めず、夢見た世界へ羽ばたくためのバックアップが頼もしい。逆に言えば指導者やスタッフが本気であれば、有望な選手も育つに違いない。

(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-02-10)

タグ:育成 テニス 
カテゴリ 指導
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日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由
松原 渓

 サッカー番組のピッチレポーターやキャスターを務めてきた松原氏の初の著書。自らも小学校3年生からプレーした女子サッカー経験者ならではの思いが詰まった一冊だ。
 前半は大野忍や永里優季らトップ選手、そして後半は育成年代の指導者に話を聞いている。前半では、各選手たちがサッカーを始めたきっかけや、どのように技をみがいていったかなどにもふれられているが、まだ女子サッカーがさかんとは言えなかった頃からの積み重ねが今、W杯優勝や五輪準優勝などの実を結んでいると再確認できた。「これから」の育成についても着目した切り口は、試合に限らず指導現場でも取材を重ねている著者らしい。
 指導というのは短期で結果が出ないこともあるが、積み重ねは裏切らないと勇気付けられる。
 競技人口の少なさ、指導者が求められていることなどを踏まえて、タイトルの通り丹念な取材で掘り起こされている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-02-10)

タグ:サッカー 女子サッカー 
カテゴリ 指導
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なぜテニスは練習しても上手くならないのか
児玉 光雄

 練習しなくても上手くなる、わけではない。練習は必要だが戦略を持ち、取捨選択していくべきだと著者は言う。潜在能力の発揮をキーに、そのために必要な要素を技術面、メンタル面ともに細かく分け、その1つ1つのメカニズムと実戦方法を丁寧に解説していく。
 ショット成功の可否を決めるのはインパクト(ラケットがボールに当たる瞬間)であり、自身の身体とスイングに合ったコントロールを身につけるにはどうしたらよいか。
 また、ゲームでは相手にうまくインパクトさせない駆け引きについて、鹿屋体育大にてテニス指導とともに長くスポーツ心理学を研究してきた著者が導く。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-04-10)

タグ:テニス 上達 
カテゴリ 運動実践
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最先端泳法『フラットスイム』でクロ-ルがきれいに速く泳げる!
高橋 雄介

 指導経験を多く持つ著者が、研究を重ねて辿り着いた泳法を紹介する。2ステップからなり、まずは呼吸のコツなど初心者がぶつかりがちな課題の対策を丁寧に解説していくことによって「きれいな」泳ぎ方を習得させる。それから、「速く」泳ぐためのテクニックやトレーニングにつなげている。
 写真や図が多用され、「お手本」を見せたい際も参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-04-10)

タグ:水泳 クロール 
カテゴリ 運動実践
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センターバック専門講座
秋田 豊 田中 滋

 ゴールキーパー、ストライカーに続く専門講座シリーズ。秋田豊氏が豊富な経験をもとに、このポジションに求められる技術と心構えを明快に語る。
 まず、土台となるスキルとして「ヘディング」を挙げ、1章を用いて正しく強いヘディングを習得するコツを紹介。そして2章で1対1、3章で組織的守備について、具体的な状況を例に出しながら説く。それを読むと、フィールドでは相手フォワードとの駆け引きが常にあることがわかる。優位に立つのは強みを発揮できた側だ。秋田氏は自身の強みを「ヘディング」と言い切る。それを可能にするだけの積み重ねが自信となり、駆け引きを有利に進めるのだろう。
 強みを持つ重要性はセンターバックやサッカーに限らず参考になると言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-05-10)

タグ:サッカー 
カテゴリ 運動実践
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運動の「できる子」にする! 12歳までに取り組みたい89のトレ-ニング
立花 龍司

 89という数は「ヤキュウ」をイメージしている。野球少年だった著者は高校2年時に故障という苦い経験を味わったことから、大きな可能性を秘めるゴールデンエイジの子どもたちが同じ思いをしなくて済むようなトレーニングをまとめた。
 メインとなるのはパワー伝達時に重要な役割を果たす股関節、体幹、肩甲骨、そして肩のインターマッスル、指力&握力、母指球の6部位。これらをしっかり焦らず強化しておけば、野球だけでなくさまざまなスポーツを習得していけるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-05-10)

タグ:野球 
カテゴリ トレーニング
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サッカー名監督超一流の思考
児玉 光雄

 著者は臨床スポーツ心理学者で、スポーツ選手・指導者の「言葉」についての著書も多くある。本書は、サッカー日本代表を率いるザッケローニ氏とヨーロッパで活躍する4名の名監督の言葉から、彼らの成功の秘訣を探り、スポーツ現場はもちろんチームマネジメントにも広く応用しようという一冊だ。
 右ページに言葉、左ページに解説というわかりやすい構成となっていて、これからの時代に求められるリーダー像が浮かび上がってくる。即ち、メンバーの自発性を損なわず、かつリーダーとしてすべきことは行う。
 一見難しそうだが、同時にリーダーシップは誰でも習得可能な「スキル」であることも伝わってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-06-10)

タグ:監督 サッカー 
カテゴリ 指導
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歩くだけで若返る! プールウォーク超入門
高橋 雄介

 プールでのトレーニングやリカバリーは、トップスポーツに限らず一般スポーツ愛好者にも浸透してきている。屋内プールも身近にあるものの、実際に行ってみて、何をどうすればよいのかで詰まってしまう人も多いのではないだろうか。そんな初心者のための一冊だ。
 水中だとどんな効果があるかをわかりやすく紹介した上で、ウォーキングから、チューブなどを使ったエクササイズまで強度別に解説。どの筋肉に効いているかや正しい姿勢が一目でわかるようになっている。
 自分でトレーニングを行う人はもちろん、チームのコンディショニングに取り入れてみようというときにも参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2013-12-10)

タグ:水中運動 
カテゴリ 運動実践
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日本人のテニスは25歳過ぎから一番強くなる
坂井 利彰

 男子テニスと言えば錦織圭選手が浮かぶが、添田豪、伊藤竜馬選手もランキングトップ100入りを同時に果たした。100位以内への到達は松岡修造氏以来とのこと。著書は添田・伊藤選手のように21歳以上でトップ100入りした選手を「晩成型」と定義し、さまざまなデータを駆使しながら成功要因を分析した。錦織選手のような「早熟型」の選手相手には不利な点も併記した上で、じっくりと心身を鍛える選手育成を提言する。
 どの競技でも日本では早期育成の面で世界に遅れをとっていると言われがちだが、大学スポーツというフィールドを逆に生かそうというアイディアだ。著者自身が大学庭球部監督ということもあるかもしれないが、各国の育成システムとも比較されており説得力がある。
 何を目指し、どのように導いていくかを整理・発信することは、目標の現実化の後押しになると思わされる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-03-10)

タグ:テニス 育成 
カテゴリ 指導
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マラソンは上半身が9割
細野 史晃

 専門家や競技経験者でない限り、マラソンと言えば走る、イコール下半身が重要と考えるだろう。筆者はその思い込みを取り除き、正しいフォームで走る「楽RUN」メソッドに導くべく筆を取った。
 ポイントとして「重心」と「姿勢」を挙げ、まずは物理学や解剖学などの側面から仕組みを解説。そして、それらを無意識に行えるようなトレーニングを、肩甲骨回しといった基礎から応用まで紹介している。
 走ることは、さまざまなスポーツ動作に通じるため、マラソンに限らず参考になる。また、感覚的なものをいかに伝え、修正していくかというアプローチの例としても活用できるのではないだろうか。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2014-06-10)

タグ:マラソン 姿勢 
カテゴリ 運動実践
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走れるカラダの育て方
三浦 孝仁

 筋力トレーニングを行ったら、使った筋肉をストレッチする「筋トレっち」。それを、効果が出て身体が変わるまでの12週間分、100種類以上のメニューが紹介されている。
 1日に1ページずつ進んでいけばよいシンプルな構成だ。「ランニングをやってみようかな」といきなり走り始めて挫折した人に手に取ってほしい。あらゆるスポーツ活動や日常動作のベースとなる身体のつくり方がわかる一冊だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2015-01-10)

タグ:トレーニング ストレッチ 
カテゴリ 運動実践
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足ツボを押すだけでランナーの痛みは消える!
Matty

 著者は台湾式をベースとした足ツボ師。「足のプロ」としてランナーに勧めたいセルフ足ツボ&マッサージを紹介している。足裏のどの部分に施すかと手指の形が、カラー写真によって一目でわかるよう構成されている。
 ランニング後のケアだけでなく、ウォーミングアップに身体をほぐすツボを取り入れたり、ランニング中の脇腹が痛くなるなどのアクシデントに手のひらのツボで応急処置したりと、活用法は多岐にわたる。
 日々のコンディショニングの1つ、そして一般のランナーに自分の足や身体に興味を持ってもらうきっかけにもなりそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2015-02-10)

タグ:コンディショニング 足ツボ 
カテゴリ 身体
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テニス世界トップ10も実践する最新の打ち方・戦い方
坂井 利彰

 精力的にテニス指導に携わる著者が、2014年の錦織圭選手の活躍を受けて筆を取った。まず世界のトップレベルの選手の特徴やゲームの流れを紹介。その中で、体格に劣る錦織選手が何を武器に勝ち上がったか解説する。
 タイトルに「打ち方・戦い方」とあるように、正確な技術と、武器を発揮する戦術とがポイントになる。現在テニスをプレーしている人には技術書として参考になる。それだけでなく、観戦の上でどこに着目するとより楽しめるかもわかる。そして、錦織選手をきっかけに集まった注目をブームで終わらせず、競技力の底上げにつなげるためには、その種目に関わる一員として何をすべきかという観点でもヒントが散りばめられているとも言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2015-04-10)

タグ:テニス 
カテゴリ 指導
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ラグビーは頭脳が9割
斉藤 健仁

イベント目白押し
 今年9月から10月にかけてイングランドで第8回ラグビーW杯が行われる。来年からラグビーユニオン(15人制)世界最高峰リーグであるスーパーリーグに日本チームが参戦する。そして2019年にはいよいよこの日本でラグビーW杯が開催される。それで終わりではない。翌2020年の東京オリンピックは7人制ラグビーが正式種目となって2回目の大会となるのだ。世界的イベント目白押しで、日本ラグビー躍進の大チャンスである!…と手放しで喜びたいところだが、もちろん不安もある。国を代表するチームは当然ながら結果が求められる。果たして期待に見合う成績が伴うのかという根本問題に対する不安である。
 いや、2015年5月時点で我らが日本代表チーム(ジャパン)は世界ランキング11位であり、アジアチャンピオンなのだ。不安要素をそれを乗り越える前向きの力に変えよう。無理だと思った時点で人は自身にブレーキをかけ、可能性を自ら潰してしまう。期待しても無駄だと割り切らず、期待を膨らませて応援しようではないか。ジャパンの選手やスタッフは勝利を固く信じ、勝つための戦略を組んでいる。強豪との真っ向勝負を避け、勝てそうな相手を選んで勝利を挙げようというのではない。格上チームを打ち負かすためにどう戦うのか、同格チームに確実に勝利するためにどう戦うのか、具体的戦略を組みそれを体現するためのトレーニングを積んでいるのだ。またユース代表に至るまでその考えを共有し、次の代表選手を育てるためのシステムも構築されてきている。期待は膨らむではないか。

自由度の高い競技
 前に投げられないということがずいぶん大きな縛りに感じるかもしれないが、ラグビーは自由度の高い競技である。だからさまざまな攻撃戦術が生まれ、それに対抗する防御戦術が考案される。そして流行りのようにある戦略が広く普及した頃に、それを凌駕すべく新たな戦略が練り出される。単純な肉弾戦はレベルが上がれば上がるほど通用しない。そんなスポーツなのだ。
 本書は日本代表から高校に至るまで国内様々なレベルのラグビーチームにスポットを当て、どのような戦略で戦っているのか紹介する取材記事である。安直な題名は果たして著者の望むものだったのか疑問ではある。戦略抜きに現代ラグビーは戦えないとは言え、それを具現化しようと思えば強靭なフィジカル能力の占める割合が大きいからだ。しかし各チームが主流の戦略を取り入れながらも、自分たちの強みをうまく活かし、弱点を補う独自のスパイスを融合させ、さまざまな工夫を凝らすその姿は、ラグビーが以前よりずっと複雑な頭脳戦になっている証だろう。
 昔ながらの言葉もあるにせよ、攻撃用語としてシェイプやポッド、リンケージ、守備用語としてピラー、ポスト、ドリフトにTシステム、次々にカタカナ用語が並ぶと、よほどのラグビー通でなければなかなか説明が追いつかない。シェイプという言葉も9シェイプ、10シェイプや12シェイプと活用法があるし、ポッドもバイポッドにトライポッド、はたまたテトラポッドと言われてはすっかり混乱してしまう。
 私はコーチではないし理解も浅いので聞いたふうなことを言うのは控えるが、今のラグビーは代表から高校生に至るまで少なからずこれらのシステムを取り入れている。観戦前に予習しておくとラグビーがより楽しめること請け合いである。本書も参考にそれぞれのチームの特色を把握しておいて、それが実際の試合でどのくらい機能しているのか、相手チームはそれにどう対処しているのかがわかれば、立派なラグビーフリークである。

システムの果たす役割
 ただ、どれだけ素晴らしい戦術を練りフィジカルを強化しても、それで十分とは言えない。めまぐるしく変わる状況を広い視野で捉え、最適の選択肢を瞬時に選ぶ決断力なしにはそれらの機能は著しく低下するのだ。
 限られた戦術に固執し、ただそれだけを繰り返したところで最上の結果は得られない。シェイプやポッドはあくまでも目指すべき方向にチーム全員が向かうための共通認識促進ツールだろう。これはラグビーのゲーム戦術においてのみならずフィジカル強化の方向性を示すものでもあり得る。戦術を効果的に行うためのフィジカル特性が明確になるからだ。
 しかしこれらがラグビーの全てではない。抜けそうにないところを抜いてくるプレイヤーもいるし、モールにとことんこだわるなど相手の戦略理論を力づくで粉砕するチームもある。だからこそ、力が均衡した状態で常に予期せぬことが起こり得るゲームを支配するのは、その状況を的確に評価した上で効果的な決断を下し、実行に移せる力となるそこにシェイプやポッドというシステムがあれば、その選択肢に皆の意識を集めやすいということだ。
 密集が多くゴリゴリ泥臭いプレーも悪くはないが、そもそもアタック戦術の基本はスペースをつくり出し、そのスペースを活かすことである。スクラムやラインアウトなどのセットプレーで相手を支配し、身体を張るところは惜しげもなく張り、隙があれば見逃さず突き、キックも有効活用して、将棋で相手をじわりと詰めていくように戦略的かつ臨機応変の攻撃フェイズを重ね、相手ディフェンスを崩し、集め、誘導して、空いたスペースにフリーの選手とボールを運ぶことができれば、ため息が出るような素晴らしいトライシーンが生まれる。まさに醍醐味だ。そのようなシーンからはチームの確固たる意志の力が感じとられる。世界の舞台で強豪相手にジャパンがそんなシーンを生み出すことができれば、心が震えてきっと涙がこぼれてしまうことだろう。
( 山根 太治)

出版元:東邦出版

(掲載日:2015-07-10)

タグ:ラグビー 
カテゴリ 指導
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エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記
大友 信彦

 1991年大会での初勝利以来、ワールドカップでの勝利から遠ざかっているラグビー日本代表。2015年大会を間近に控えたタイミングで、エディー氏をヘッドコーチに迎えてからの取り組みがまとめられた。
 エディー氏は90年代より日本ラグビーに関わっており、日本の選手たちの特徴もよく知る。課題を克服し、長所を伸ばすべく、薫田真広氏や岩渕健輔GMらとの協力体制のもと、チャレンジングな合宿・試合を組んできた。
 エディー氏が日本のラグビーの可能性を信じているからこそ、選手もついていくし、変化も見えてくる。何かを変えようとするときに大事なことを再確認するとともに、ラグビー日本代表の活躍が楽しみになる一冊だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2015-10-10)

タグ:ラグビー 
カテゴリ スポーツライティング
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マラソンは上半身が9割
細野 史晃

 近年では、マラソンが各地域で開催されるようになりブームというより文化に近くなってきたのではないかと思えるくらい盛んになっている。
 マラソンは他の競技と違い指導者がいなくてもできることで、身近な反面、無理なフォームで走ってしまいケガにつながることも多い。走り方について教えてもらうのは親や学校の先生になるが、だいたい「脚を上げなさい」「腕を振りなさい」「あごを引きなさい」「かかとから足をつきなさい」という指導になる。
 本書によると、よい走りをするためには「姿勢」「重心」「上半身」ということで、上半身を意識して動かすとよい走りができることを物理学や機能解剖学から考察している。また姿勢に関しては、いろんな姿勢の人がいることで一つの指導では対応できないことが多いが、姿勢を分類し、各姿勢に対する対処法や走法なども提案している。
 ただ、上半身といっても体幹で走るということにフォーカスしてるのでは? と感じることが多かったことと、後半はマラソン一般書籍と同じようなトレーニングやマラソン小話になっていることがタイトルの割に残念に思える。マラソン愛好家の方々が走り方を見直したいとき、専門家に教わっておらずタイムに伸び悩むランナーなどにお勧めな一冊である。
(安本 啓剛)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-06-25)

タグ:マラソン 姿勢 
カテゴリ 運動実践
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運動の「できる子」にする! 12歳までに取り組みたい89のトレーニング
立花 龍司

 この本は、運動をする上で重要視されている、股関節、体幹、肩甲骨周囲(肩甲上腕関節を含む)などのトレーニング種目が主に紹介されている。その他に、著者の専門分野である野球の肘障害予防に重点を置いた運動メニューや、バランス力アップの種目など内容は多岐にわたっている。
 紹介されている種目は、現在活躍中のスポーツ選手も行っている内容が数多く紹介されていて、ジュニアが行うには難度が高いと思われるものもある。
 種目や年齢に関係なく、スポーツ指導を経験した人や自ら運動をしている人たちが、指導上、あるいは活動していて課題を感じたことがある内容をすべて克服できる様に種目を網羅しようという熱い気持ちが伝わってくる著書である。
「12歳までに取り組みたいトレーニング」という副題と内容から推察すると、日頃、著者が指導上困っている内容を読み取れる。その一つに、キャリアがある選手も、著書に紹介されている内容を十分にこなすことができないという指導局面が想像される。
 そのような問題を克服するためには、早い年代でこれらの動きを習得することで著書の考える次の段階のトレーニングに進むことができ、スポーツ選手のレベルアップにつながると考えているのだろう。本書を通じて、一貫指導を目指してるのだろう。
 ただし、紹介されている種目は各関節を中心にした単関節運動に近いものがほとんどで、動きの全体的統合といった視点では疑問が残る。あくまで、ある部位の力発揮と可動性を求めているだけとも言える。よい運動選手になるためには、身体運動全体の統合や本書には掲載されていないパフォーマンス前提条件も必要であるといったことも紹介すると親切な内容になり、ジュニア育成の考え方を広めることができるのではないかと考える。
 そうはいっても、各部位の種目例が豊富にまとまっている著書は、なかなか見つけることは困難なので、一冊手元にあるとプログラム作成のよい資料になるといえるだろう。
(服部 哲也)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-07-02)

タグ:野球 指導 
カテゴリ トレーニング
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マラソンは三日坊主で大丈夫!
細野 史晃

 強い決意とともに何かをやり遂げる人はスゴイです。ところがいざ自分がやってみたら長続きせず尻すぼみに終わることがほとんど。始めるときの意気込みはどこへやら。数日でやめてしまう人を「三日坊主」と呼びます。
 最後までやり遂げる人の方が少なくて、三日坊主が大多数なんじゃないかなと思ったりもします。多くの人が意志の弱さを嘆き、どうせ長続きしないだろうとやる前から諦め、いつしかチャレンジすることさえやめてしまう人もいます。
 それでも「三日坊主でもいいじゃないか」なんて言われたら半信半疑でも話を聞いてみたくなります。本書はあえてハードルを下げ、三日坊主を肯定するところからマラソンへの扉を開けようとします。三日坊主の正体を分析し、逆に三日坊主をうまく利用してマラソンを長く続けるように導く発想は素晴らしいです。読んでいると何か自分の三日坊主ぶりが長所のようにも感じられ、ついついマラソンをやってみようかなという気にさせるあたりは人の心理を知り尽くした方だと思います。
 考えてみたら「頑張る」という精神状態はそんなに長続きしないものですからね。身の丈に合った練習法を設定することで、気が付いたら長年続いていたというのがアマチュアランナーにとっては一番いいのだそうです。どんなスポーツでも継続することで力をつけるわけですから楽しくマラソンが続けられ、それに伴い走力が身につくようです。
 ただこの本の凄みは「気楽に走りましょう」というニュアンスではなく、あくまでも合理的にマラソンという競技に取り組み、技術や体力を向上させるというスポーツの本来の部分が根底にあるわけですから、競技能力の向上に関してはシビアな姿勢が一貫してあります。
 昨今スポーツ界では話題になっている認知心理学からの視点や、マラソンの7大要素というのを挙げ、それぞれの要素を押さえたトレーニング方法はかなり本格的できめ細やか。
 マラソンをされる方にはぜひお読みいただきたい本ですが、前半の三日坊主の分析と克服方法はマラソンをなさらない方にもお勧めします。
(辻田 浩志)

出版元:東邦出版

(掲載日:2017-06-10)

タグ:マラソン モチベーション 
カテゴリ 運動実践
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日本最高峰のバスケ学 桜花流・上達論
井上 眞一 三上 太

 ここ数年前まで日本男子バスケットボール界はBJリーグとナショナルリーグの2つのプロリーグが存在していました。そのため、国際オリンピック機構より2つのプロリーグが国内に存在するため、オリンピックへの出場は不可との判断を下されBリーグが発足したのは記憶に新しい出来事です。そんな男子バスケ代表は3大会ぶりにオリンピックへの出場を決めましたが、同じく女子バスケ代表も2大会連続5度目のオリンピックへ出場します。
 この書籍は、その女子バスケットボール界日本代表クラスの選手を何人も輩出した指導者の経験や指導法が詰まっている一冊です。女子バスケファンならきっと知りたい逸話も多いはずです。
 近年「学生アスリートへの指導の在り方」が世間から問われています。指導者が生徒へ対して振るう暴力や、行き過ぎた言葉のパワハラが問題視されています。それらは一人の指導者が生徒への接し方や、指導のスタンスを見直す必要がある問題だからです。この点、著者の述べている指導方法は、指導者として参考になります。
 学生アスリートへの指導の根底には、まだまだ軍隊式の上下関係があります。この上下関係も一朝一短ですが、著者は現役時代に上下関係に嫌気が差したと述べており、3年生、2年生、1年生といった上下関係に縛られないチームを作っています。
 よく聞く話ですが、昔会社勤めしていた経営者は自分が起業した際、従業員時代に自分がされて嫌だった組織のルールを反面教師にして新しいルールを作ろうとします。そんな考え方が、どことなく著者の述べるチーム作りに似ています。
 そんな著者の指導方法の基準として「バスケが好き、教えるのが好き、子供が好き」です。好きこそ物の上手なれと諺で言いますが、まさにこの諺を率先する指導者です。バスケ好きならず、学生アスリート指導する指導者に読んで頂きたい一冊です。

(中地 圭太)

出版元:東邦出版

(掲載日:2019-05-10)

タグ:バスケットボール 
カテゴリ 指導
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ボールマンがすべてではない バスケの複雑な戦術が明らかになる本
大野 篤史 小谷 究

戦術がわかりにくいスポーツ

「バスケットボールはほかのスポーツと比較して、戦術が見えにくく、わかりにくいといわれる」。本書の著者らはまず前書きでこう述べ、その理由を以下のように挙げている。得点が入ってもゲームが途切れず、次から次に攻防が展開されるため、直前に行われた攻防やその戦術を振り返っている時間がほとんどないこと。コート上の5人のプレーヤーがオフェンスにもディフェンスにも参加し、全員にシュート機会があるという役割分担の曖昧さ。そして何よりも、頭上にあるゴールにボールを入れることで得点を競うというルールが、戦術以前に高身長のプレーヤーが有利になるという特殊な状況を作り出していることである。
 これだけ条件が揃えば、実際にプレーや指導をした経験でもない限り、あるいはよほどベテランの観戦者でもない限り、大型選手の豪快なダンクシュートや、ブザービーターのスリーポイントシュートのような派手なプレーにのみ目を奪われることになってしまうのは、仕方のないことではないだろうか。
 評者自身のことを述べて恐縮だが、20年近くにわたってスポーツ情報分析ソフトウェアの販売に従事した。その経験の中で、国内外で数多くのすばらしいバスケットボール指導者に巡り合い、話をする機会を得たにもかかわらず、バスケットボールの戦術への理解はほぼ皆無であったことを告白しておく(以下の評は、その前提でお読みくださると幸いである)。


「得点を狙わない戦術」もある

 本書はそうしたバスケットボールの戦術をわかりやすく紐解くために、プロバスケットボールチーム千葉ジェッツ(執筆当時。現・千葉ジェッツふなばし)のヘッドコーチと、バスケットボールの戦術研究を専門とする研究者の2人が筆を執ったものである。
 著者らは本編に入る前に、プレーヤー個々の力が勝敗に及ぼす影響が大きいバスケットボールというスポーツにおいて、戦術がどういう意味を持つのかを定義している。それは、ひとたびゲームが始まると、コーチにとって戦術が最もコントロールしやすいものであり、勝利に近づくための方策として大きな影響を与えるものだということである。
 さて、戦術を解説する本編の構成は「オフェンス」「ディフェンス」「ディフェンス戦術 vs オフェンス戦術」の順になっている。そこで意表を突かれた。オフェンス編で最初に紹介されているのは、「ファストブレイク」や「アーリーオフェンス」といったポピュラーな戦術ではなく、得点を試みないオフェンス戦術「ストーリング」なのである。これは積極的に得点しようとせずに時間の消費を図る戦術で、残り時間が少なく一定の点数をリードしている場面で有効となる。一見消極的に見えるが、対戦している両チームともに非常に細かい戦術的対応を要求されるシチュエーションである。
 このストーリングをいの一番に取り上げるという構成に、読者にバスケットボールの戦術の多様さや深さを伝えたいという著者らの意欲を感じたというのは言い過ぎであろうか。


丁寧な解説とプロチームの実例

 それぞれの戦術についてもわかりすく、丁寧に解説されている。たとえばオフェンスの戦術は、コート上の5人のプレーヤーの配置「アライメント」に始まり、「プレーの自由度」「強みを活かす」「スピード」「シチュエーション」などのテーマに分けてまとめられている。バスケットボールの未経験者にとっても、熟練のガイドに案内されながら山を一歩一歩登っていくかのように、迷子になることなく読み進められるだろう。
 また本書における戦術解説が、読んでいて非常にイメージしやすい理由がもう一つある。それが、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」が実際に採っている戦術、ポイントガードの富樫勇樹選手をはじめとする実際のプレーヤーの動きを、例として惜しみなく紹介していることである。競技スポーツにおいて、ヘッドコーチ自身が自分のチームの戦術をこうして明るみに出すこと、しかも出版という形で残すことはある意味、諸刃の剣とも言えよう。しかしそれは同時に、千葉ジェッツの戦術が、その年その年で常に進化を目指していることの裏返しなのではないだろうか。バスケットボールの日本一を決める全日本総合選手権大会を本書出版の年(2017年)から3連覇しているという結果を見ても、千葉ジェッツの戦術はその後もっとブラッシュアップされ、進化しているに違いない。


戦術理解がゲームの魅力を高める

 現在、日本のバスケットボール界が活気に満ちていることは間違いない。日本代表チームは男女揃って来年の東京オリンピックへの出場が決定し、4シーズン目を迎えるBリーグも毎年観客動員数を増やしている。渡邊雄太選手や八村塁選手のNBAでの活躍も楽しみである。
 本書は、そうした中でバスケットボールに興味を持った人にとっても、著者らが述べているように「戦術に気づき、理解することでゲームは飛躍的に面白くなる」一助となるであろう。コーチやプレーヤーのための実践指導書としてだけでなく、幅広い人にお勧めしたい書である。

(橘 肇)

出版元:東邦出版

(掲載日:2019-09-04)

タグ:バスケットボール 戦術 
カテゴリ 指導
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高校球児に伝えたい! ラテンアメリカ式メジャー直結練習法
阪長 友仁

高校球児に伝えたい! ラテンアメリカ式 メジャー直結練習法
 

 野球は、本来楽しむものです。日本を代表する国民的スポーツである野球は、皆小さい頃にたまらなく好きで始めていませんか? 昨今、野球人口の減少や野球熱の低下とささやかれている野球界だからこそ訴えたいテーマです。
 この書籍では、日本の野球観とラテンアメリカの野球観の違いがはっきりとわかります。大きく捉えるとお国柄の違いもあります。しかし、ラテンアメリカでは野球が将来メジャーリーグを目指すための方法であり、日本では教育としての方法という差があります。そして、考え方だけではなく技術面でも違いがあります。たとえば、日本の指導ではゴロ捕球は正面に入って取るのが基本ですが、ラテンアメリカでは逆シングル捕球を推奨しています。この違いにより、メジャーリーグに日本人野手がラテンアメリカに比べて少ないと述べられています。
 面白い違いは、日本で人気のポジションはピッチャーであり、早い頃(小学生、中学生)に投げ込みが原因で肩をケガする選手が多いですが、ラテンアメリカでは不人気なポジションになります。不人気のため、ピッチャーの投球過多問題やケガとは無縁です。ちなみに、肩を消耗品と考えると日本人メジャーリーガーで40歳前後まで活躍した投手は高校時代にエースではありませんでした(上原浩治氏、野茂英雄氏、斉藤隆氏、黒田博樹氏)。
 最近では筒香嘉智選手(横浜DeNAベイスターズ)が野球指導に対する啓蒙活動を行っています。かつて筒香選手が在籍した堺ビッグボーイズでは、これまでの指導方法を改めて新たな形を模索して動いています。書籍の最後に登場しますが、これまでの慣例を壊していくような目からの鱗の実話が多く参考になります。
 メジャーリーグに日本出身選手よりもラテンアメリカ出身の選手が多いのは環境の違いと言えば簡単です。夏の甲子園大会の日程や投球数など、さまざまな問題がありますが、ラテンアメリカの野球を知ることで日本野球を別の角度から見ることができま、なぜ日本人メジャーリーガーが増えないのかを考えるヒントを与えてくれます。

(中地 圭太)

出版元:東邦出版

(掲載日:2019-09-14)

タグ:野球 
カテゴリ 指導
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ラグビーは頭脳が9割
斉藤 健仁

 2019年ラグビーワールドカップが始まりました。初戦で日本代表はロシアに勝利しましたが、前回のワールドカップで勝利するまでは24年間白星から遠ざかっていました。体格的に劣るといわれた日本が変わったのは「スマートなラグビー」を目指したからでしょう。コンタクトスポーツである以上、体格は重要な要素であることは間違いありませんが、日本人の持つスピードを活かすことで、日本人らしい戦い方を模索し始めたことが契機になりました。

 スマートなラグビーを支えるのは戦術。本書は日本代表、トップリーグ、大学、高校と強豪と呼ばれるチームがどのような戦術を立て強くなっていったかを解説したものです。チャートを使った戦術の説明は、ラグビー経験のない人でも容易に理解できます。選手たちの動きが頭の中で映像となって甦ってきそうです。

 単なる作戦の説明にとどまらず指導者の考え、悩みなどもドキュメンタリーな進行で描かれていますので戦術面のドライさと精神面のウェットな部分が本書を立体的なものにしていると感じました。

「頭脳が9割」とタイトルにはありますが、あくまでもプレーするのは人です。個人の考え方や特性と戦術が適合してこそ勝利に結びつくというもの。頭脳を使うというのは単に作戦を考えるだけではなく、チームとしての方向性を考え、プレーする選手の判断力を高めたものがチーム全体で機能するところまで考え抜かないといけないようです。「人があって方法があり、方法があって人がある」パナソニック監督のロビー・ディーンズの言葉通り、人と戦術が合致するところまで高められたチームのすごみが文章の中から伝わってきます。こういったラグビーの楽しさは実際にゲームを見るときに大いに役立つでしょう。

 スポーツは生き物です。今、高校生から代表チームまで日本中のラグビーが変わろうとしています。期待したいですね。

(辻田 浩志)

出版元:東邦出版

(掲載日:2019-09-24)

タグ:ラグビー 
カテゴリ その他
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オールブラックスが強い理由 ラグビー世界最強組織の常勝スピリット
大友 信彦

ニュージーランドラグビー
 2011年9月16日、ラグビーワールドカップ2011ニュージーランド大会1次予選、日本対ニュージーランドの試合は、両国が被った震災への黙祷で幕を開けた。国歌斉唱で横一列に並ぶ日本代表チームの中に外国人選手の姿が目立つ。本大会に戦いを挑んだ日本代表選手30名中、国外出身選手が10名を占めた。その多くがニュージーランド出身者である。中には高校生の頃から日本で生活をしている選手や日本国籍を取得している選手もいる。IRB(国際ラグビーボード)のルールに則って選ばれた彼らは、まぎれもない日本代表選手である。君が代を高らかに歌い上げる姿や日本代表としての誇りを胸に懸命にプレーする姿は見ていて胸が熱くなる。しかし、である。心のどこかにわき出す違和感は否定できない。これについてはさまざまな意見があるだろうし、賛否の分かれるところだ。
 さて、ラグビーを追い続けるスポーツライター大友信彦氏による本書は、オールブラックスを頂点とするニュージーランドラグビーに縁のある人へのインタビューで構成されている。そこからうかがい知れる彼の地のラグビー文化を考察する内容は、ラグビーファンには興味深いものだ。現役オールブラックスの声は残念ながら聞けないが、登場する元オールブラックス、またその好敵手だった選手や監督も日本に居住する人ばかりで、だからこそ聞かれる日本ラグビーへの提言も面白い。

遠い憧れ
 第1章を飾るのは、1987年に行われた第1回W杯でニュージーランド優勝に大きく貢献したジョン・カーワン氏である。彼のライン際80m独走トライは、24年を経た今でも鮮明に思い起こされる。オールブラックスに選ばれる選手の強さを象徴するシーンだった。当時ラグビーを見る目が肥えていたなら、フォワードの動きを中心に、気づくことはもっと多かっただろうが、あの頃はただその鮮烈なフィニッシャーに心を奪われた。同時に、日本のラグビーと世界トップクラスとの格差に愕然としたものだった。彼がオールブラックスに選ばれたとき、こう聞かれたそうである。「ただのオールブラックスで終わるのか、グッドオールブラックスになるのか、グレートオールブラックスを目指すのか」。上のレベルを目指すには謙虚さを持ち続け、他の人にない努力をすることだと教わったとある。その彼がヘッドコーチとして今回のW杯に向けてジャパン(ラグビー日本代表)を鍛え上げてきた。
 映画「インビクタス」の舞台となったW杯1995南アフリカ大会で、ジャパンはオールブラックスを相手に17-145という歴史的惨敗を喫した。まるでディフェンスのいないキャプテンズランのように次々にトライを重ねられるその惨状に、ラグビーファンとして胸がきりきり痛んだことを覚えている。それ以降、代表チームのみならず国内の多くのチームが主にニュージーランドからプレイヤーや指導者を招聘し、日本ラグビーの向上を図ってきた。16年ぶりの対戦で、多くのラグビーファンは、ジャパンが成長してきた部分、ジャパンが世界トップを相手に戦える要素を何か見つけたいと思っていたはずだ。確かにボールをキープして攻撃のフェイズを重ねるシーンもあった。しかし、漆黒の壁にスローダウンされてほとんどの局面でコントロールされていた。ディフェンスにおいても、懸命な姿勢は足が止まってきた終盤も貫かれたが、失点は83を数えた。
 主力を温存したとのことだったが、ジャパンのメンバーは精一杯プレーしていたし、以前より外国人慣れしている印象は確かにあった。しかし、ジャパンの持ち味とされるスピードある展開を含め、全ての要素で格が違った。ニュージーランドラグビーは未だに畏怖すべき遠い憧れの存在のままだったのだ。

もっとこだわりを
 外国人選手がジャパンに多く選ばれている理由として、まだ彼らから学ぶ時期だというものがある。ただこれは随分前から繰り返されている決まり文句である。代表選手が時とともに入れ替わる中で、外国人代表選手の数は帰化選手を含めて確実に増えているのだ。国内頂点のリーグであるトップリーグに力のある外国人選手がたくさん加わることで見どころは増えるし、日本ラグビーのレベルは確実に上がってきている。しかし、ジャパンには、日本代表としての特別なこだわりがもっと必要ではないか。今回のW杯でも、負傷者によるポジション調整以外に、この世界レベルを経験する日本人スタンドオフがいなかったことも、大きな問題ではないのだろうか。
 出発前の東京都知事による叱咤激励にも象徴されるように、代表チームの戦場は結果が求められる厳しい世界である。しかし、彼らは子どもたちの夢でもある。もちろん勝つことが彼らに夢を与える最善の策だろうが、力足らずとも懸命に工夫し身体を張り、誇りを見せる日本人の姿は、いつか自分が強くしてみせるという若者も生み出すのではないか。その子どもたちに、外国人が中核となる今のジャパンはどう映っているのだろうか。
 本書にはニュージーランドラグビーを肌で感じてきた日本人も登場している。最終章の坂田好弘氏の話は痛快である。ジョン・カーワンHCは、今回のニュージーランド戦後、強国との試合経験を積ませるため、日本人選手やチームを、協会が尽力して海外の試合に派遣する構想を発表した。現状の日本代表を憂慮するラグビーファンを少し前向きな気持ちにしてくれたのではないだろうか。2019年のW杯は日本で開催される。
(山根 太治)

出版元:東邦出版

(掲載日:2011-11-10)

タグ:組織 指導 ラグビー 
カテゴリ 指導
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マラソンは三日坊主で大丈夫!
細野 史晃

 ランニングに限らず、運動は「始めること」と「続けること」が難しい。細野氏はまず情報収集を勧める。どんな準備が必要か、またどのように進めればよいかがわかれば、自分にもできると思える。その上で身体の構造や走りのメカニズムを解説し、重要な要素をフォーム・コーディネーション力・支持力・全身持久力・スピード持久力・パワー・食事と整理。この7つをバランスよくトレーニングしていけば、タイムも伸びやすい。その際、注意すべきはケガだが、ここで三日坊主の性質が逆に活きる。痛みや疲れがあれば休む。そうすれば、モチベーションも保ち続けられるので「大丈夫」というわけだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2016-10-10)

タグ:マラソン モチベーション 
カテゴリ 運動実践
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マイケル・ジョーダン 父さん。僕の人生をどう思う?
ローランド・レイゼンビー 佐良土 茂樹 佐良土 賢樹

 バスケットボールの「神様」、マイケル・ジョーダンの関連書籍は数多くある。2014年に出版された本書は、ジョーダンの人間的側面、コート内外での闘争や周囲との軋轢にもスポットを当てながら、誕生から現在までをひもとく。人間、常に最良の選択ができるわけではない。ジョーダンのように時代の先頭を行く存在であればなおさらだ。その中で彼は「怒り」を原動力にしてきた。とりわけ幼少期、父から兄より劣る評価を受け、ずっとそれを覆すべく奮闘してきたという。ジョーダンの父は1993年、不幸な事件により他界したが、それ以降も父に語りかけるような独り言をしばしば口にしたジョーダン。彼の人間としての唯一無二の人生について、自然な日本語で読み、浸ることができる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2017-01-10)

タグ:バスケットボール 
カテゴリ 人生
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新・スクラム 進化する「1cm」をめぐる攻防
松瀬 学

 2015年のW杯にて日本中を勇気づけたラグビー日本代表。ラグビーに関する著書が多数ある松瀬氏はその原動力を「スクラム」に見た。フォワードの8人が組んで押し合うスクラムは重量とパワーのある海外勢が有利に感じる。それに技術で対抗する、といっても1mm単位での攻防だから驚きだ。スクラムの1mmはバックスの1m、1cmなら10mに相当するという。日本代表のスクラムコーチを務めたダルマゾ氏のインタビュー、2015年のW杯各戦と2011年W杯、以降のエディー・ジャパンの試合のスクラム解析。そして日本ラグビーのスクラムの進化に取り組んできた長谷川慎FWコーチのインタビューからなる。真摯に取り組み続ければ、いつの日か成果は出るのだとさらに勇気づけられる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2017-02-10)

タグ:スクラム ラグビー 
カテゴリ スポーツライティング
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テニスは「構え」で変わる
町田 真悟

 約30年にわたってコーチを務める中で、本番で力を出すために必要な機能を「反応力」「柔軟力」「力加減」の3つに整理した。それを発揮できるようにする「スクワットポジション」を身につけるべく、ストレッチ方法を紹介。身体の使い方のベースを習得して競技動作をスムーズにするとともに、心の余裕も引き出す。「構え」で変わるのはテニスに限らず、他の競技にも応用できる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2017-06-10)

タグ:テニス 指導 
カテゴリ 運動実践
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ナダル・ノート すべては訓練次第
トニ・ナダル タカ 大丸

 著者はグランドスラム14勝を誇るラファエル・ナダルの叔父にあたり、4歳から一貫して指導してきた。血縁者であれば信頼関係はつくりやすく、幼少時代の微笑ましいエピソードも紹介されるが、その関係が盲信や強制にならないよう一線も引いている。タイトルの「訓練」とは技術や身体づくりではなく人格形成についてであり、テニスとは、スポーツとは人生だと著者は捉えているのだ。トップアスリートともなれば技も身体も互角、心が勝負を分けるのだろう。たとえば学生同士など技と身体が拮抗している場合も同様で、選手とコーチが日々どのような言葉のやり取りを重ね、どのような姿勢で臨むべきかの参考になるはずだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)

出版元:東邦出版

(掲載日:2017-07-10)

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カテゴリ 指導
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著者
Mel Boring American Medical Association C.B. Mordan 島沢 優子 日本スタビライゼーション協会 足利工業大学・健康科学研究室 銅冶 英雄Adrian WealeAlan GoldbergAndrea BatesAndrew BielAnne KeilAviva L.E. Smith UenoBernd FalkenbergBoris I.PrilutskyBrad Alan LewisBrad WalkerCarl PetersenCarole B. LewisCarole B.LewisCaroline Corning CreagerChad StarkeyChampagne,DelightCharland,JeffChartrand,JudyChris JarmeyClive BrewerDaniel LewindonDanish,StevenDavid A. WinterDavid BorgenichtDavid E. MartinDavid EpsteinDavid GrandDavid H. FukudaDavid H. PerrinDavid JoyceDavid SumpterDavies,George J.Digby, MarenaDonald A. ChuDonald T KirkendallEddie JonesElizabeth Best-MartiniEllenbecker,Todd S.Everett AabergF. バッカーFrank BakkerG. Gregory HaffG.D.ReinholtzGeorge BrettGray CookGregory D. MyerH・ミンツバーグIñigo MujikaJ.G.P.WilliamsJ.W.SchraderJWS「女性スポーツ白書」作成プロジェクトJacqui Greene HaasJamJames C. RadcliffeJames StudarusJari YlinenJeanne Marie LaskasJeff BenedictJeff CharlandJeff LibengoodJeff RyanJennifer Mather SaulJerry LynchJiří DvořákJohn GibbonsJonathan PrinceJoseph C. MaroonJoshua PivenJulian E. BailesJ・ウィルモアKahleKarim KhanKarin WiebenKim A. Botenhagen-DiGenovaKim A.Botenhagen-DiGenovaL.P.マトヴェーエフLawrence M.ElsonLeon ChaitowLeonhardtLeslie DendyLorne GoldenbergM. デュランM.J.SmahaMarc DurandMarilyn MoffatMark PerrymanMark R. LovellMark VerstegenMattyMcAtee,Robert E.Megan HineMelvin H. WilliamsMichael GleesonMichael J. AlterMiguel Angel SantosMurphy,ShaneM・ポラックNPO法人日本ライフセービング協会Nadia ComaneciNational Strength and Conditioning AssociationNina NittingerNorm HansonOg MandinoP.V.カルポビッチPOST編集部Pat ManocchiaPaul L. GreenhaffPete WilliamsPeter BruknerPeter N. CoePeter TwistPeter WoodPetitpas,Al.PlatzerR. ザイラーR.H.エプスタインR.J.CareyR.N.シンガーRainer MartensRaymond M. NakamuraRein TideiksaarRene CaillietRichard BrennanRichard GoldRobert C. FarentinosRobert E. McAteeRobert MoorRobert S.BehnkeRoger W.EarleRoland SeilerRon MaughanRuben J. GuzmanS. ビドルS.T.FleckSAGE ROUNTREESander L. GilmanSandy FritzSharon MoalemShephard,Roy J.Soccer clinicSports Graphic NumberStephen KieslingSteven J. FleckStuart BiddleSue HitzmannS・パリッシュS・フォックスTerease, AmandaThomas R.BaechleThomas W. MyersThor GotaasTil LuchauTrevor WestonTudor O. BompaVladimir M. ZatsiorskyVladimir M. ZatsiorskyVáclav DvořákW.E.シニングW.J.KraemerWilliam J. KraemerWynn KapitY. ヴァンデン‐オウェールYves Vanden Auweele「運動器の10年」日本委員会いとう やまねかわむら ふゆみけいはんな社会的知能発生学研究会ふくい かなめまつばら けいみづき 水脈みんなのスポーツ全国研究会わたなべ ゆうこアタナシアス テルジスアタナシアス・テルジスアダム フィリッピーアテーナプロジェクトアメリカスポーツ医学会アメリカスポーツ医学協会アメリカ医師会アレックス・ハッチンソンアンゲリカ・シュテフェリング エルマー・T・ポイカー ヨルグ・ケストナーアンドリュー ブレイクアンドリュー・ゴードンアンドリュー・ゾッリアンドリュー・ビエルアンバート・トッシーアン・ケイルアン・マリー・ヒーリーイチロー・カワチイヴ・ジネストウイリアム ウェザリーウサイン・ボルトウドー アルブルエディー・ジョーンズエドワード・フォックスエバレット アーバーグエリザベス ノートン ラズリーカイ・リープヘンカミール・グーリーイェヴ デニス・ブーキンカルロス 矢吹カレン・クリッピンジャーカーチ・キライカール・マクガウンキム テウキャロリン・S・スミスキャロル・A.オ-チスクラフト・エヴィング商會クリス カーマイケルクリス ジャ-メイクリストフ・プノーグレン・コードーザケイトリン・リンチケニー マクゴニガルケネス・H・クーパーケリー・スターレットケン ボブサクストンゲルハルト レビンサイモン・ウィクラーサカイクサンキュータツオサンダー・L. ギルマンサンドラ・K・アンダーソンシェリル・ベルクマン・ドゥルーシルヴィア ラックマンジェア・イエイツジェイ マイクスジェイソン・R・カープジェイムズ・カージェニファー・マイケル・ヘクトジェフ ライベングッドジェフ・マリージェリー・リンチジェームス・M・フォックスジェームス・T・アラダイスジェームズ アマディオジェームズ・アマディオジェーン・ジョンソンジェ-ン・パタ-ソンジム・E. レーヤージャン=マリ・ルブランジュリエット・スターレットジョセフ・H・ピラティスジョン エンタインジョン・スミスジョン・フィルビンジル・ボルト・テイラースタジオタッククリエイティブスティーヴン・ストロガッツステファン 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正岡野 五郎岡野 宏量岩崎 和久岩崎 夏海岩崎 晋也岩崎 由純岩本 紗由美岩本 輝雄岩渕 健輔岩田 健太郎岩田 卓士岩貞 吉寛岸 政彦岸本 健岸田 一隆岸田 昌章岸田 明子峠野 哲郎峯田 晋史郎峰岸 徹島田 一志島田 永和島田 潤一郎崔 仁和嵯峨野 功一嶋井 和世川井 弘子川初 清典川又 政治川口 和久川島 敏生川島 浩平川島 英博川本 竜史川村 卓川津 英夫川田 茂雄川端 理香川西 正志川谷 茂樹川野 哲英工藤 公康工藤 和俊工藤 隆一左 明市川 宣恭市川 忍市川 繁之市村 操一布施 努布施 務師岡 文男帯津 良一常足研究会干場 拓真平 直行平井 伯昌平井 博史平尾 剛平尾 誠二平山 譲平山 讓平山令明平島 雅也平松 洋子平沼 憲治平澤 元章平田 智秋平田 竹男平野 幸伸平野 淳平野 裕一平野 誠一広沢 成山広瀬 一郎広瀬 浩二郎広瀬 統一広瀬 統一 泉 重樹広田 公一廣戸 総一廣戸 聡一廣瀬 俊朗建内 宏重弘田 雄士張 明澄彦井 浩孝影山 徹征矢 英昭後藤 俊一後藤 修司後藤 光将後藤 勝正後藤 新弥後藤 正治徳永 幹雄徳永 明子志々田 文明志村 幸雄志賀 保夫快適スイミング研究会恒川 正志愛知医科大学運動療育センター戸塚 啓戸塚 洋二戸田 裕之手塚 一志手束 仁打越 正行折山 淑美政二 慶文部科学省斉藤 明義斉藤 健仁斉藤 宏斉藤 明義斉藤 秀之斉藤 隆央斎岡 明子斎藤 孝斎藤 恵斎藤 昭彦斎藤 瑞穂斎藤 環新 雅史新井 博新井 節男新宅 幸憲新田 收新開 省二新関 真人方波見 康雄日下 昌浩日向 やよい日向 涼子日暮 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スポーツ法研究部会笹川スポーツ財団筒井 廣明篠原一郎篠宮 龍三篠村 朋樹簱智 健籏智 健米国国立老化研究所米山 公啓籾山 日出樹籾山 隆裕粂野 豊細野 史晃織田 一朗織田 幹雄織田 淳太郎美馬達哉羽生 善治能瀬 さやか臨床スポーツ医学編集委員会臼井 智洋臼井 永男舘野 之男舛本 直文芝崎 美幸花原 勉花戸 貴司花輪 和志芳田 哲也若原 正己若山 章信若松 英輔若林 理砂茂木 健一郎范 永輝茨木 保草野 健次荒井 貞光荒川 裕志荒川 静香荒木 昭好荒木 秀明荒木 茂荒木 香織荻村 伊智朗菅 民郎菅原 哲朗菅原 裕子菅原 誠菅原 賢菅谷 啓之菅野 淳菊 幸一菊地 真也菊地 高弘菊池 雄星萩原 清文萩島 英男萱沼 文子落合 博満葛西 奈津子蒲田 和芳蔦宗 浩二藤井 利香藤光 謙司藤原 勝夫藤原 秀之藤子・F・ 不二雄藤岡 聡子藤島 大藤川 孝満藤本 繁夫藤本 靖藤田 孝夫藤田 真樹子藤縄 理藤野 良孝西 智弘西尾 克洋西山 一行西山 由起西川 千雅西川 右近西村 ユミ西村 典子西村 卓二西村 欣也西田 一見西田 文郎西端西端 泉西薗 秀嗣西谷 修西野 仁雄見田 豊角田 直也角谷 リョウ諏訪 正樹谷 佳織谷 諭谷上 史朗谷口 智哉谷口 正子谷口 源太郎谷口 直之谷口 維紹谷川 啓司谷川 浩司谷本 道哉谷釜 尋徳豊嶋 建広豊田 一成豊福 晋財団法人日本サッカー協会スポーツ医学委員会賀佐 伸省賀来 正俊赤坂 清和赤星 憲広赤羽根 龍夫越智 淳三越田 専太郎跡見 順子跡部 徹輿水 健治辻 亮辻 秀一辻田 浩志近田 直人近藤 四郎近藤 篤近藤 良享近藤史恵近藤等則進藤 貴美子遠山 健太遠藤 俊郎遠藤 保仁遠藤 友則遠藤 敦遠藤 秀紀都竹 茂樹鄭 雄一酒井 瞳重松 清重野 弘三郎野井 真吾野依 良治野口 昌良野坂 和則野川 春夫野村 嶬野村 隆宏野村 雅一野沢 巌野田 哲由野田 隆基野矢 久美子野矢 茂樹野老 稔金 哲彦金子 仁久金子 公宥金子 勇金子 勝金子 明友金子 達仁金本 知憲金栗 四三金澤 良金田 伸夫金田 喜稔鈴川 仁人鈴木 三央鈴木 俊一鈴木 博美鈴木 壯鈴木 宏哉鈴木 岳鈴木 康弘鈴木 彰鈴木 敏和鈴木 正之鈴木 正成鈴木 淑美鈴木 清和鈴木 秀雄鈴木 章史鈴木 聡一郎鈴木 良和鈴木 重行鈴森 康一鎌田 哲郎鎌田 安奈鏑木 毅長友 佑都長尾 光城長尾 真長崎 浩長掛 芳介長澤 純一長濱 隆史長田 一臣長田 渚左長畑 芳仁長谷川 伸長谷川 博長谷川 智長谷川 泰三長谷川 洋介長谷川 滋利長谷川 潤長谷川 英祐長谷川 裕長谷部 誠長野 峻也長野 明紀門田 隆将門脇 正法関口 脩関屋 昇阪本 桂造阪長 友仁阿久津 邦男阿部 珠樹阿部 肇阿部(平石) さゆり阿野 鉱二降旗 学電通総研スポーツ文化研究チーム露久保 由美子青山 晴子青山 清英青木 主税青木 啓成青木 治人青木 紀和青木 純一郎青木 隆明青木 高青柳 いづみこ青柳 まちこ青柳 幸利順天堂大学医学部須川 綾子須永 美歌子須田 万勢須田 芳正須藤 明治類家 俊明飯塚 鉄雄飯島 裕一飯田 潔飯田 聡飯野 勝己養老 孟司饗庭 秀直香取 一昭香山 リカ馬越 博久駱 勤方高子 大樹高尾 美穂高尾 良英高山 信人高山 修高岡 尚司高岡 英夫高岡 裕之高木 徹也高木 應光高松 薫高林 孝光高柳 富士丸高橋 信二高橋 健夫高橋 和子高橋 宣行高橋 惠子高橋 正明高橋 正行高橋 睦子高橋 秀実高橋 結子高橋 豊高橋 雄介高沢 晴夫高瀬 元勝高畑 好秀高草木 薫高西 文人高遠 裕子高部 雨市髙橋 秀実髙橋 雄介鬼塚 純玲魚住 廣信魚柄 仁之助鱸 伸子鳥居 俊鳥巣 岳彦鳥越 規央鵜尾 泰輔鵤木 千加子鶴池 政明鶴田 彦夫鷲田 清一鹿倉 二郎鹿島田 忠史麓 信義麻場 一徳黄 秀一黒澤 和生黒澤 尚黒澤 雄太黒田 あゆみ黒田 善雄黒田 貴臣齊藤 太郎齊藤 愼一齊藤 邦秀齋田 良知齋藤 千景齋藤 孝齋藤 実齋藤 昭彦(財)横浜市スポーツ振興事業団

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BABジャパンBookWayCBS・ソニー出版Chapmans PublishersExecutive Physical Therapy IncHIME企画Human KineticsICインテリジェンス・カウンセルJT生命誌研究館KADOKAWAKADOKAWA/角川書店KKベストセラーズMCプレスNHK出版PCYPCYスポーツプロダクツPHP研究所Peachtree Pub LtdSBクリエイティブTAC出版TBSブリタニカTOKYO FM出版あさ出版あほうせんいかだ社かもがわ出版ぎょうせいさがみや書店じほうせいうんせせらぎ出版たにぐち書店ちとせプレスぴあほるぷ出版みすず書房アイオーエムアスキーアスキー・メディアワークスアスキ-・メディアワ-クスアスペクトアートマン・プロジェクトアートヴィレッジア-ルビ-ズイズムインターナショナルインプレスインプレスコミュニケーションズイースト・プレスイーハトーヴフロンティアウィズダムエイアンドエフエイデル研究所エクシア出版エルゼビア・ジャパンオーエス出版社オーム社カンゼンガイアブックスクラブビジネスジャパンクレオクロスメディア・パブリッシンググラフィック社コトニ社コムネットサイエンティスト社サイマル出版会サウンド球貴サンクチュアリ出版サンマーク出版ザメディアジョンジアース教育新社ジャパンライムスキージャーナルスタジオタッククリエイティブスポーツ教育研究所ソニー企業ソニー企業株式会社アスレチック営業部ソニー企業株式会社アスレティック営業部ソフトバンククリエイティブソル・メディアダイナゲイトダイヤモンド社ディジタルアーカイブズディスカヴァー・トゥエンティワンディレクト・システムトランスビュードリームクエストナイキ・ジャパンナカニシヤ出版ナップナツメ社ニュートンプレスハートフィールド・アソシエイツバジリコバレーボールアンリミテッドバレーボール・アンリミテッドヒューマンワールドフォレスト出版フレグランスジャーナル社ブックハウス・エイチディプレジデント社ベストセラーズベースボールマガジン社ベースボール・マガジン社ベ-スボ-ル・マガジン社ポニーキャニオンポプラ社マイナビマイナビ出版マガジンハウスマキノ出版マッスル・アンド・フィットネス・ジャパンミシマ社ミネルヴァ書房ミライカナイメイツ出版メジカルビュー社メヂカルフレンド社メディアファクトリーメディアート出版メディカル・サイエンス・インターナショナルメディカル出版メディカル・サイエンス・インターナショナルメディカ出版モダン出版ヤマハフットボールクラブライフ出版社ラウンドフラットラクア書店ランナーズリバネス出版ワックワニブックスワニ・ブックスワニ・プラスヴォイス三一書房三修社三天書房三笠書房三輪書店不昧堂不昧堂出版世界思想社世論時報社中外医学社中央公論新社中央労働災害防止協会中央法規出版中山書店中経出版丸善丸善出版主婦と生活社主婦の友主婦の友社九州神陵文庫二見書房亜紀書房人間と歴史社体育とスポーツ出版社保育社健康ジャーナル社光文社全国書籍出版全日本病院出版会八千代出版六甲出版共同通信社共栄出版内外出版社創元社創文企画創栄出版創美社加圧筋力トレーニング指導者交流会化学同人北海道大学出版会北海道新聞社北溟社医学映像教育センター医学書院医歯薬出版医薬ジャ-ナル社医道の日本社千曲秀版社協同医書出版社南江堂厚有出版双葉社叢文社合同出版同成社同文書院同文舘出版同文館出版名古屋大学出版会哲学書房国士舘大学体育・スポーツ科学学会土屋書店地湧社培風館大修館書店大和書房大学教育出版大月書店大泉書店大阪市身体障害者スポーツセンター奥村印刷女子栄養大学出版部学生社学研パブリッシング学研プラス学研メディカル秀潤社学習研究社学芸出版社宝島社実務教育出版実業之日本社家の光協会富士書院専修大学出版局小学館少年写真新聞社山海堂岩波書店嵯峨野書院市村出版平凡社幻冬舎幻冬舎メディアコンサルティング幻冬舎ルネッサンス広済堂出版廣川書店廣済堂出版徳間書店恒文社悠書館情報センター出版局慶應義塾大学出版会成星出版成美堂出版扶桑社技術評論社放送大学教育振興会教育史料出版会文光堂文化書房博文社文學の森文理閣文芸社文藝春秋新星出版社新曜社新潮社新興医学出版社日刊スポーツ出版社日本YMCA同盟出版部日本ウエルネス協会日本エディターズスクール出版部日本バイオメカニクス学会日本プランニングシステム日本医事新報社日本学術協力財団日本実業出版社日本工業新聞社日本放送出版協会日本文化出版日本文芸社日本経済新聞出版日本経済新聞出版社日本経済新聞社日本評論社日東書院日機装ケンコー株式会社日経BP日経BP社日経BP早川書房早稲田大学出版部明和出版明治書院星和書店星海社春秋社春風社昭和堂昭文社時事通信時事通信社晃洋書房晋遊舎晶文社暮しの手帖社有峰書店新社朝倉書店朝日ソノラマ朝日出版社朝日新聞出版朝日新聞社木楽舎未知谷杏林書院東京さくら印刷出版部東京図書東京大学出版会東京新聞出版局東京新聞出版部東京電機大学出版局東北大学出版会東洋経済新報社東洋館出版社東邦出版枻出版社柏書房森永製菓健康事業部森永製菓株式会社健康事業部武田ランダムハウスジャパン毎日コミュニケーションズ毎日新聞出版毎日新聞社水王舎永岡書店求竜堂池田書店河出書房新社法政大学出版局法研泰文堂洋泉社流通経済大学出版会游々舎源草社滋慶出版潮出版社玉川大学出版部現代図書現代書林現代書館生活書院産学社白夜書房相模書房砂書房碧天舎神戸新聞総合出版センター祥伝社福昌堂秀和システム竹書房第一出版笹川スポーツ財団筑摩書房筑波大学出版会築地書館篠原出版新社紀伊国屋書店紀伊國屋書店総合法令総合法令出版緑書房績文堂出版自由国民社舵社花伝社草土文化草思社藤原書店西日本出版社西日本法規出版西村書店西東社角川SSコミュニケーションズ角川マガジンズ角川学芸出版角川書店診断と治療社評論社誠信書房誠文堂新光社読売新聞社講談社講談社インターナショナル講談社サイエンティフィク辰巳出版農山漁村文化協会近代映画社遊戯社運動と医学の出版社道和書院郁朋社金原出版金港堂出版部鉄筆鎌倉書房長崎出版阪急コミュニケーションズ陸上競技社集英社集英社インターナショナル雲母書房電通青土社青弓社青春出版社静風社風雲舎飛鳥新社食品化学新聞社香草社高橋書店黎明書房BABジャパンSBクリエイティブ

書評者
三嶽 大輔(9)
三橋 智広(48)
上村 聡(4)
中地 圭太(19)
久保田 和稔(8)
久米 秀作(53)
今中 祐子(5)
伊藤 謙治(14)
佐々木 愛(4)
加藤 亜梨紗(1)
勝原 竜太(1)
北村 美夏(1)
南川 哲人(10)
吉田 康行(1)
坂口 丈史(2)
塩多 雅矢(2)
塩崎 由規(1)
塩﨑 由規(52)
大内 春奈(1)
大塚 健吾(9)
大槻 清馨(12)
大洞 裕和(22)
太田 徹(1)
安本 啓剛(17)
安澤 佳樹(4)
宮崎 喬平(12)
尾原 陽介(35)
山下 大地(3)
山下 貴司(1)
山口 玲奈(14)
山村 聡(6)
山根 太治(68)
山際 政弘(3)
岡田 真理(1)
島原 隼人(1)
川浪 洋平(19)
平井 優作(7)
平山 美由紀(9)
平松 勇輝(5)
弘田 雄士(4)
戸谷 舞(3)
打谷 昌紀(2)
曽我 啓史(1)
月刊スポーツメディスン編集部(49)
月刊トレーニング・ジャーナル(16)
月刊トレーニング・ジャーナル編集部(758)
服部 哲也(9)
服部 紗都子(11)
村田 祐樹(4)
松本 圭祐(3)
板井 美浩(46)
柴原 容(5)
梅澤 恵利子(1)
森下 茂(23)
椙村 蓮理(1)
榎波 亮兵(3)
橋本 紘希(24)
橘 肇(4)
正木 瞳(1)
比佐 仁(1)
水浜 雅浩(8)
水田 陽(6)
永田 将行(6)
池田 健一(5)
河田 大輔(16)
河田 絹一郎(3)
河野 涼子(2)
泉 重樹(3)
浦中 宏典(7)
清家 輝文(71)
清水 歩(6)
清水 美奈(2)
渡邉 秀幹(6)
渡邊 秀幹(1)
澤野 博(32)
濱野 光太(5)
田口 久美子(18)
石郷岡 真巳(8)
磯谷 貴之(12)
笠原 遼平(2)
脇坂 浩司(3)
藤井 歩(18)
藤田 のぞみ(4)
西澤 隆(7)
越田 専太郎(2)
辻本 和広(4)
辻田 浩志(90)
酒井 崇宏(1)
金子 大(9)
鈴木 健大(6)
長谷川 大輔(3)
長谷川 智憲(40)
阿部 大樹(1)
阿部 拓馬(1)
青島 大輔(1)
青木 美帆(1)
飯島 渉琉(3)
鳥居 義史(6)